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2005年11月28日(月) 『12人の優しい日本人』プレビュー2日目

<場所>PARCO劇場、Z−17番
<出演>
 浅野和之、生瀬勝久、伊藤正之、筒井道隆、
 石田ゆり子、堀部圭亮、温水洋一、鈴木砂羽、
 小日向文世、堀内敬子、江口洋介、山寺宏一 

開演前に三谷さんの挨拶あり。
反応が悪いところなどがあれば、
本公演前に直していくからという話だったけれど、
その割に「面白くなくてもガンガン笑え」とは、いかに?
面白いところと面白くないところが分からないじゃんよ。
まあ、初舞台の人もいるわけだし、このプレビューには
客が入って反応することに対して、どれくらい
対応できるかを見るという面もあるんだろうけれど。

その点で、ダントツでダメなのは江口洋介@11号。
というか、最初のうちはずっと奥に座りっぱなしで、
よく見えていないけれど、「単に」座っているよう。
いつ見ても、演技しろよ、お前・・・状態に見える。

後半になると、メインでしゃべりまくるのですが、
これまた、客の反応を気にする余裕なんてゼロで、
演技という以前にいっぱいいっぱいで話してるだけ。
隣が、まさにハマり役という感じの、ぬぼ〜っとした
筒井@4号と、異様にハマっている堀内@10号だけに、
ダメさが目立って、かわいそうなくらいでした。

慣れれば少しは良くなってくるのかなぁ?
それとも、これだけダメでも何とか見られるよう、
演出の方を変更していってくれるってことかな?
でも、全員出ずっぱりのこの舞台では、
しゃべってない時に演技できない役者って、
致命的なような気がしてしまうのですが。うぬぅ。

すばらしいと思ったのは、小日向@9号。
ものすごい嫌なヤツなんですよ〜。映画とも違うし、
普段の「いい人」こひさんからは想像もしなかった感じ。
「知」を転がして遊ぶ感じの嫌味な冷静さがナイスで。
絶対に近づきたくないけど、結構いるタイプだよなぁ。

後はやっぱり、生瀬@2号。
『〜怒れる男たち』と一番はっきり違う人だけれど、
この2号の最初と最後が両方共感できちゃうところが、
私も日本人だよなぁと思わされてしまう、嫌なところ。
結果的に、相当「おいおい(^^;」な態度を見せる人だし、
それ以前から、物言いが気に食わない人にも関わらず、
どうしても憎めない人物なのは、なんでなんだか。
まあ、三谷作品で心から腹立つ人物ってあまりいないか。

・・・と考えてくるに、私の江口評は不当に低めかも。
映画で見ても、11号って、最も共感しづらい人間だし。
でも「最後だけおいしいとこどりの役のくせに下手くそ」
と見えてしまったのは、オーダーを取るときなどの、
途中途中でチラチラ出る場面がこなせていないせいも、
絶対にあると思う。人間として存在できていないというか。

まあ、石田ゆり子@5号や鈴木砂羽@8号の女性陣、
堀部@6号も、存在感は、ほとんどなかったから、
ただただ「頑張れ、もっと頑張れ」と言うしかないか。
開けて2日目、プレビューしか取れなかった身には、
何とも高望みな話なのかもしれませんが。
あ、でも、話は好きだし、面白かったですよ。
本当にただ、高望みしすぎていただけ。多分。



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