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2005年12月05日(月) |
『ジキル&ハイド』再々演 |
<場所>日生劇場C-28番 <時間>1幕18:30〜19:50、2幕20:15〜21:15 <台本・作詞>レスリー・ブリカッス <作曲>フランク・ワイルドホーン <上演台本・詞>高平哲郎 <演出>山田和也 <出演> 鹿賀丈史、マルシア、鈴木蘭々、 石川禅、浜畑賢吉、宮川浩、丸山博一、 大須賀ひでき、林アキラ、荒井洸子、小関明久、 石山毅、有希九美、飯田容子、園山晴子、 鳥居ひとみ、平澤由美、真樹めぐみ 阿部よしつぐ、岩田元、高原達也、松村曜生
私は、舞台は主役で観ます。 応援している人がどんなに脇でいい演技をしていようと、 アンサンブルがどれほど素敵なコーラスを響かせようと、 それはそれとして嬉しいけれど、主役がダメだったら、 「ああ舞台を観た!」という満足感は半分以上足りない。 そういう意味で、今まで私にとってこの作品は×でした。 「気持ち良さそうな鹿賀丈史」にしか見えなかったから。
・・・と、あえて前置きしておいて話します。 鹿賀ジキル、良かったよー!期待してなかった分、びっくり。 ちゃんと、視野が狭くて前しか見えてない若者に見えた。 地位に安住する上流の人間から見れば鼻持ちならない、 理想主義を追求するような姿にドキドキさせられたり。 ♪This is the Momentでもジキルの緊張と期待と不安が 伝わってきて、興奮で手に汗かきそうになっちゃった。 相変らず鹿賀節ですけどね、多少は聞き取りやすかったし。 ルーシーに対する潔癖さや誠実さもちゃんと出ていて、 今回やっと、物語が成立して見えた。嬉しいよぉぉ(泣)
そのルーシーも、再演時の妙な貫禄が抜けていて嬉しく。 ファンテを演ったおかげもあるのかな?可愛さ復活。 ジキルといる時は、純粋さが前面に出て可愛く、 ハイドといる時はエロエロで溶けきっちゃってくれるから、 ますます、鹿賀ジキル&ハイドが魅力的に見えてくるし。 日本版ではエマも割と比率高いけれど、基本的にこの話、 ジキルとルーシーが良けりゃいいと思っている私にとって、 この2人が良くて、ぞくぞくドキドキさせてくれた時点で、 相当なパーセンテージ、満足しちゃった気分であり。
でもエマは、今回はダメでしたね・・・。 代役だから仕方ない部分はあるんだろうけれど、 まだ全く、演技まで手が回っていないという印象で、 歌いながらの演技なんて、関節極少の人形みたいな動き。 ただ、演技は単体でもいまいちだけれど歌は悪くない印象。 声は意外に丸く温かくエマとしての雰囲気に合っているし、 ♪あれは夢 や♪In His Eyes など他の人と関わらないで 1人で歌っていられる曲は、割と雰囲気は出ていたし。 1か月でどこまで成長できるか今後に期待、かな。
役代わりの禅さん@ジョン。 実はサイモン時代にも、わずかの絡みを観ながら、 鹿賀さんと声の相性がいいなぁと思っていたのですが、 実際に親友役になってみると、声の相性のうえに、 何か通い合う情のようなものが感じられて、温かい。 今までのジョンも好きでしたが「長年の友」という、 隣にいて自然な雰囲気は、禅ジョンで初めて感じたかも。 オープニングで、あえて客観的に語り始めるところも好き。 優しくありながらも情を抑えた弁護士部分が見えたりして。 でも、婚約式や、どん底に行く時のような盛り上げ方には 「石川禅」が見えちゃう気がするんですよね・・・。
まあでも単に私が、禅さんの作った演技は全般的に 苦手なだけで、素直に観ればいい演技なのかもですが。 おかげで禅サイモンは、とことん苦手だったこともあり、 宮川@サイモン、大歓迎でした。禅@サイモンほど 自分から積極的に露骨に嫌味をしかけるんじゃなくて、 あくまで表は上流ぶって品良く、基本は「無視」の嫌味。 理事会で票決を取るタイミングは、思わず感動するほど 見事な無視の仕方でした。「はっきり裏表」は、 将軍たちがやっているから、サイモンはこれぐらいで、 まだまだ裏の面も若造の方が、私としては好みですね〜。
アンサンブルは、自分のソロを力入れすぎる人が多くて、 今回もやはり時々、妙なバランスになっていたのが残念。 でも、キャッチー大好きな私は、音楽だけで言うなら 最近の どのミュージカルよりもこの舞台が好きなので、 基本的には歌の上手な人たちをそろえてガンガン歌い、 ♪嘘の仮面 でも、♪Murder,Murderでも、きちんと ハーモニー聴かせてくれてるというだけで、結構幸せ(^^)
でも何やかや言ったところで、 ジキルとルーシーが良かった。それだけで十分です。 1回観ればいいやと思っていたけど、もう一回ぐらい、 どこかで追加してみようかなという気分になっています。 やっぱり、帰りにお見かけしたワイルドホーン氏に、 通じなくても雰囲気だけでもお礼言えばよかったかなぁ? 作ってくれて有難う!うわ〜ん!って気分だったのに。 実はこっそり、同じヴァンパイアなら、またウィーン発より 『ドラキュラ』が見てみたかった、かずきでした。 いや、内容全く知らないですけどね。
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