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2004年03月07日(日) 『ファウスト』、『新選組』第9回

やっぱり、舞台観始めるとビデオがたまる・・・。
久しぶりに朝寝坊してお昼食べてお風呂入ったら、
もう、準備して出かける時間。開演は19時だけど
先に連れとの食事の約束があるから。
つまりはビデオ消化まったくせず出かける。
帰宅は11時。慌てて『砂の器』と『新選組!』を
見ているうちに『國語元年』が始まってビデオ録り。
明日も明後日も出かけるのに、『僕と彼女と〜』の
第9回は、いったいいつ見るというんだろう・・・。

・・・ということで、日記もためないうちに
今度こそ本当に簡単感想を。

『砂の器』第9回

話が進まない。
前回でさあ盛り上がったぞ!と期待したのに、
最終回前の間延びした回というだけだった感じ。
見なくても多分、話通じたなー。睡眠時間損したかも。


『新選組!』

面白かったと思う。というか、
今回初めて、連続ドラマらしい終わり方だった気が。
ここ数回、勇と つねさんの雰囲気がすごく好きで、
可愛いなぁと見ていたところに来て、2人のすれ違い。
講武所の師範になる話は流れ、偉い人たちの話は分からず、
自分はご公儀に対して何の役にも立てないと落ち込む勇。
「日本の歴史を動かすのはああいう人なんだなと思った」
と感じている勇に対して、つねさんはと言えば、
「たまの良き父親であってくだされば結構です」と。
その小さく幸せな世界を壊す1通の手紙。
すべてがそれによって動き出して「次回に続く!」。
タイトルも内容に似合って、とてもよかったと思う。

前半の、総司と永倉と山南 それぞれの剣の場面とかに、
三谷さんらしい薀蓄+ドタバタ場面もあったし、
初登場の勝海舟も、せわしない感じがイメージっぽい。
コルク栓を はたき落として「何でも西洋のものを
ありがたがる愚か者」と叱る象山には反感抱いたり、
ご落胤かもしれないと話した藤堂に対してつい、
「よろしかったらどうぞ」と、言葉遣いを変えてしまう
気持ちにも何となく共感。最近、勇好きになってるかも。
しまったなー、どうやら、はまってる。


『ファウスト』

<出演>石井一孝、筒井道隆、篠原ともえ、床嶋佳子、壌晴彦 ほか
<構成・演出>白井晃
<作曲・音楽監督>中西俊博


感想を言葉にしにくい舞台でした。
アンケートも、普段は大量に書いてくるんですが、
しみじみ悩んだ末に「きれいな舞台でした」としか書けず。
本当に、きれいだなぁ・・・って思ったんですよね。
中西さんのバイオリンが染み透ってくる気持ちの舞台。
セットも、いかにも白井演出という感じでシンプル。
灰色のコンクリート打ちっぱなしのような大きな壁と
同系色の天井に囲まれ、それが場面によって動くだけ。
椅子などは、ごく当たり前のように役者が出し入れする。
床には四角く切られた穴が2つ。そこからも出入り。

筒井君に対して私が今回思ったこと。
「この役を筒井にした理由が分かった。大根役者だから。
素朴で単純で無骨な人間を描くには大根が最適なんだ」
実は他の役者さんに対してまったく別の掲示板で
書かれていた感想なのですが、そのまま彼に思った。
何の疑いもせずに知識だけを追い求めてきたファウストの、
いつもシンプルに真剣に何かを追い求めてきたが故に、
その魂が悪魔に手渡されなかった彼の姿は、
確かに筒井道隆の演技に似合っていた。良かった。

ただ、大根には大根の限界があって、
「ただ追い求める」姿には似合っても「強く願う」には、
あまり似合わない部分があると、割と頻繁に感じた。
そしてそれこそが、メフィストの入り込む部分でもあり、
その部分が筒井ファウストに弱いせいもあってか、
どうも石井メフィストが活ききれなかったように思う。
でももしかすると、ごくごく単純に、この白井世界に、
石井一孝という熱さが似合ってないのかもという気もして、
その辺りは、確認できないままに終わってしまったのですが。

何しろ、色の少ない世界に淡々と進む話なので、
受け付けない人はものすっごくダメだろうなと思う。
私も、積極的にもう一度観たいかと言われると悩む。
でも幸か不幸か私は既にもう1回分のチケットを持っていて、
それを売りに出したいと思わない程度には気に入ったようで。
少なくとも、白井美術と中西音楽のコラボレーションを
感じ取りたいというだけでも、意味のある舞台だと思う。
ごめん、そんな所までしか分からなくてとは思うけれど。



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