いろいろ日記

2002年03月09日(土) 9・・・からまわり

お店は繁盛していた・・様に見えた。

いつも お客さんが一杯で忙しかったし
遠方からいらっしゃる常連さんもたくさん居た。

日曜日は朝7時に開店して 朝市をしていたこともあった。
そんなに早い時間でもお客様は来てくれ、朝市は午後1時まで
長い列が続いていた。
美味しいお茶をふるまうとお年寄りは喜んだ。

夕市では 金魚スクイやヨーヨーつり、花火大会等のイベント。

どこで どう狂ったんだろう・・・わたしには全くわからなかった。

別会社の業績も落ち込み 父の苦悩は 傍目で見てもわかるくらいに
なっていった。
人相も変わり・・家族や仕事の憂さから逃げるように
女や酒に走っていった。

それでも わたしや孫には優しかった。
穏やかで優しいおじぃちゃんだった。

父はお店と別会社の社長のほかにもうひとつの顔をもっていた。

それは あるスーパーチェーンの九州支部長というものだった。
父はその仕事にのめり込んだ。

もう その頃は 弟2人が お店の切り盛りをしていたが
借金の額は一向に減らなかったようだ。

わたしは知らなかったが 家族会議を何度も開いたそうだった。

父は 「自分のやり方が悪くて こうなってしまった・・」
と うなだれる。

その姿を見たら 弟も何も言えず ただただ 借金を減らすよう
頑張ってやっていくしかない・・・そう思うだけだったそうだ。








       1月31日 朝10時半。

          電話が鳴った。



              ・・・・続く




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