マニアックな憂鬱〜雌伏篇...ふじぽん

 

 

奥田民生と広島市民球場と私 - 2004年02月12日(木)

参考リンク「奥田民生が広島市民球場でライブ」


 奥田さんは広島出身で、大のカープファンというのは知っていたのですが、ここまでやるとは思いませんでした。
 僕は子供の頃広島に住んでいたことがあるので(といっても、市内じゃありませんが)、あの広島市民球場が「騒音規制のために、コンサートの開催ができない」とうのも理解はできます。
それにしても、あの広島市民の「聖地」が一度もコンサートに使われたことがないっているのは、意外だよなあ。
 広島市民球場は、おそらく現存しているプロ野球チームのホームグラウンドとしては、最も狭くて、汚い部類に入ると思います。好プレイには喝采が、ひどいプレーにはファン(?)の野次が飛びかかってくる、旧い野球場です。そこには原爆の被害から立ち上がり、カンパでチームを守ってきた広島の人間たちの夢と記憶と追憶が遺されています。
 何年も乗り続けてきた車のように「もうポンコツなんだよね、これ」と自嘲しながらも、そこには捨てがたいものもたくさん詰まっていて。

 奥田さんは現在38歳。僕の6〜7年先輩ということになりますから、まさに「広島カープの黄金時代に多感な時期を過ごした」ということになりますね。当時小学生の僕にとっても、強かったカープのことはすごく記憶に残っていて、今でも1番高橋慶彦から4番山本浩二〜8番水沼までの「200発打線」のオーダーは、ソラで言うことができるくらいですから。
あんなに結果が出なくても山本浩二監督が解任されないのも、浩二監督は広島ファンにとっての長嶋茂雄みたいなものだと言えば、理解していただけるのではないかと。

 最近Bクラス続きで、目だった話題もない(あるとすれば、金本のFA→阪神移籍)くらいのもののカープにとっては、久々に明るい&ファンの愛を感じる話題で、僕はすごく嬉しかったのです。
観客動員は落ち込み、新球場建設は挫折し、まさに暗い話題続きの広島カープに対する、一ファンとしての奥田民生さんの心意気には、胸を打たれる想いがします。
上の記事を読むと、地元だからといって、そこまでして市民球場でライブやりたいのか…と僕ですら思うくらいですから。

 球場の広告も最上段で、広島の選手のみ当てれば10万円というのも気が効いています。とはいえ、これに関しては、現在広島の左打ちの長距離打者といえば、前田選手(本質的には中距離ヒッターかもしれないけど)くらいなので、誰か当てられるのか、多少疑問ではありますが。
 巨人のぺタジーニやカープファンにとっては不倶戴天の敵である金本の名前を挙げて、「当てたら罰金」というのも「ファンなんだなあ」というのが伝わってきますし。
 東京ドームの長嶋さんのセコムの看板は、当てれば企業から100万円出るそうですが…

 民生さんくらいになると、変に「地元意識」を出しちゃうより、阪神が勝てれば阪神ファンとか、無難に「野球は興味ないです」なんて言っちゃったほうが、ラクなのではないかと思うのです。でも、彼はあえてそうしなかった。
 その姿は、とても清々しくて、ちょっと羨ましくなるくらい。
 「どこのファン?」って聞かれて、相手を見ながら「とりあえずダイエー」とか答えてしまう自分が悲しくなってきます。
 野球と政治の話は御法度、なんて言うしさ。

 お金もないし、新球場のアテもないけど、今年はいい結果を出してもらいたいなあ。
 カープが優勝したら、僕もそのライブにぜひ参加したいものです。



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