マニアックな憂鬱〜雌伏篇...ふじぽん

 

 

「世界のキタノ」に捧げる、谷底のポジティヴ思考。 - 2003年09月09日(火)

 今朝、テレビを観ていてびっくりした。
 いまや「世界のキタノ」である北野武監督が、もう56歳であることに。
 さっき、本を読んでいて愕然とした。
 作家・椎名誠さんが、数え年で59歳であることに。
 
 ビートたけし(ここは、あえてこう呼びたい)は、現在31歳の僕が子供のことからテレビに出演しつづけているし、僕は、椎名さんの書いた作品(「哀愁の街に霧が降るのだ」など)で、椎名さんの若い頃を(もちろんそれは、一面的なものではあるとしても)知っているのだ。
 その人たちが、もう還暦が目の前になってしまった。
 ああ、僕も年をとったものだと寂しかった。

 今日、仕事の進み具合を尋ねる電話がかかってきた。
 正直、やるべき仕事は、全然進んでいない。
 自分が情けなくって、生きているのが辛くなった。
 なんだか、自分がどうしようもない人間のような気がして仕方がない。
 そんなふうに前に進めないことを嘆いてばかりで、もうこんな年になってしまったことは、とても悲しいことだった。
 世界には、こんなに功成り名を遂げた人がいるのになあ…

 でも、今、無理やりに自分を励ましてみる。
 31歳は、まだまだ捨てたものでもない。
 少なくとも31歳のビートたけしは、25年後に自分が映画監督としてこんなに名声を得るなんて想像もつかなかっただろうし、小さな広告業界誌の編集長だった椎名さんが、こんな人気作家になるなんて、本人も予想していなかっただろう。
 彼らにはもちろん、才能があったし、機会にも恵まれた。
 でも、いちばんの原因は、「あきらめなかった」ことだと思う。

 僕はどうしようもない人間だけど、まだ、「何か」になれる可能性はある。
 少なくとも、「もうダメ」と自分であきらめるには、まだ早いだろう。
 
 頑張っても、ダメかもしれない。
 でも、やらなければ、100%ダメだ。
 万馬券だって、買わなければ絶対に当たらない。
 
 しかし、こういうポジティヴ思考無理やりにしているときは、かなり落ち込んでギリギリのときだというのは、まぎれもない事実なのだけど。



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