マニアックな憂鬱〜雌伏篇...ふじぽん

 

 

憲法記念日だから、憲法について書いてみる。 - 2003年05月03日(土)

 憲法記念日だから、憲法のことなど書いてみようかな。
 先日、小林よしのりの講演を聴きに行ったときに、地元の古賀某という代議士が話をしていたのだが、
彼は、こんなことを言っていた。
 「今の日本の憲法は、国民の権利はたくさん規定されているけれど、
国民の義務は3つしかない。たったの3つですよみなさん!
今の日本人は、権利ばかり主張して、義務を果たそうとしない」

 これが元幹事長のコメントであるということに、僕は失笑と暗澹たる気持ちを禁じえない。

 というか、この人は大丈夫なのか?と思う。
 またそれに、パラパラとだけど拍手する人々とかもいるんですよね。

 国民の三大義務というのは「勤労・教育・納税」だ。
 で、権利については、「健康で文化的な最低水準の…」(言い回しの違いはお赦しを)をはじめとして、確かに、たくさん規定されている。

 でもね、そんなこと「3つだけだから少ない」、というのは馬鹿げた話だ。その三大義務以外に、強制力がある義務として国家が国民に要求すべきものがあるとは思えないのだ(まさか「徴兵」ですか?)
 だいたい、そんなものを数字で比較すること自体が詭弁。
 三大義務には、それに付随するさまざまな詳細項目が付随してくるし、権利の項目が多いのは、それだけ明確に規定しないと権利というのは破られやすいものだからだ。
 それを捻じ曲がった数字で比較するなんて、たとえば、近所の公園も東京ディズニーランドもたった一つの遊園地で同じじゃないか!とか言っているようなもので。

 昔、JFKは、「国家が国民に何をしてくれるかではなくて、国民が国家に何ができるかを考えよう」と演説した。
 それは、僕にも伝わってくるのだけれど。

 ただね、この演説は、「国民が国家をつくっている」という原則に基づいているものなのだ。

 某代議士はいみじくも仰った。
 「国民があって国家があるのではなくて、国家があって国民がある」
 それって、民主主義じゃなくて、全体主義そのものじゃないか?

 時代によって憲法が変わっていくのは、仕方が無い面もあると思う。
 でも、「憲法改正」を訴える人の主張の多くは「憲法改悪」。
 だいたい、戦争をしようとする人の大部分は、自分が戦場に行かなくて良い連中なんだよなあ。

 


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