蛍桜

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不似合い

私は本当にここにいていいのか
よく分からなかった。
ただ、私は穴埋めをするためにそこに居ただけであり
私もその中に馴染めていなかったし
誰も私のことを気に掛けてくれなかった。
どうして私なんかを
あの子は誘ったんだろう・・・?
少し不思議に思った。

それでも私は誘われたときはすごく嬉しかった。
あぁ、私は彼女の
「誘う子リスト」の中に入ってるんだ
って思ったらそれだけで嬉しかった。

でもやっぱり自分だけ浮いてた。
それは、しょうがないことなんだけど。
口下手な私だからそんなすぐに仲良くなれないしね。

私は7時には帰りたかった。
でも7時には帰らせてくれなかった。
きっとあのまま私が何も言い出さなかったら
9時くらいまで普通に遊んでいただろう。
私は逃げ出した。
母に迎えに来てもらった。
みんなに内緒で。
勝手に帰った。
いや、別に勝手、というわけではなくって
私を誘った子には断って帰ったけど
全然しらないほかの人には何も言わなかった。

母にも嘘ついた。
つかなきゃいけなかった。
母を心配させたくなかった、というのもあるし
私自身を責めてほしくなかった、ってのもある。
自分がした行動に
すこし後ろめたい気分だから
誰にもいいたくなかったのかもしれない。
どっちにしろ、私は自分のためなんだと思う。
誰かのためを考えて行動するなんて
私には無理な気がする。

それでも、この世界は
相手の事を考えて、自分のことも考えて
お互いをつりあわせないといけない。
私にはそんなことは出来ないから
私はこの世界に不似合いだと思う。

いつか、私がおばあちゃんになったら
きっと私は誰とも交流をとらないだろう。



あぁ、でも・・・
親友というものが出来たら違うかもしれない。
恋人というものが出来たら違うかもしれない。
それでも私はそういうのがいらない、と思う。

最近は学校に下校時間から一時間くらい居座ってる。
その時間、三人くらいで
教室で残っているんだけど
この前、そこでいろんな話をした。
友達関係のこと、人間関係のこと。
みんなのいろんなあったことを話しながら
難しいね、なんていいながら。

難しい、なんて言葉で
片付ける事なんてできないのに・・・。

そして私が教室に残っていると
私と一緒に残っている子以外に
他の人たちが教室の中に残ってる。
私はその人と話す気はないし
どこかいってほしいなぁ、なんて思ってた。
だって、本音を語り合う私たちは
他の人たちがギャーギャー騒ぐおかげで
その場所に不似合いになってしまっていたから。

うちらがどっかいけばいいんだろうけど
私が放課後残ってるのには理由があるんだよ?
らぶらぶいちゃいちゃ
接近したいならどこかいってほしい。
私のまえで恋を進展させないでほしい。

誰が誰を好きなのだとか私は興味ないけど
私たちはこの場に必要ないのだと
そんなそぶりをみせないでほしい。
私はここに不似合いなんてことは分かりきってるから
どうしようもないんだから。
私はただ真剣な話をしていたかっただけなんだから。
ごめんね、不似合いで。
あんたこそ不似合いだよ、って
私は強気で言い返すことはできないけど





私の居場所はどこにあるのか、尋ねたくなった。





誰も知らない私の居場所を。



どこにあるんだろうか...

私は何をしたいんだろうか...

不似合いなんてなりたくなかったのに
どうしてなってしまったのだろうか...

それは私がその場所を
拒否しているからにすぎないんだね。


結局私自身の責任なんだ。




2002年06月30日(日)

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