| 蛍桜 |
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| 道に迷っています |
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「私は私でありたいから」 とノートに書いた。 何かっこをつけているんだろう、と笑った。 私は道に迷っているのですか? あなたは私を導いてはくれないのですか? 私は他人に頼りすぎですか? 自分の道ははじめからゴールまで続く レールであればいいと思うのは私だけですか? 私の列車はいつまでも止まらない。 ずっと忠実にレールの上を行き、 過ぎてゆく景色を眺めながらゴールまで風を切ってゆくの。 そう考えるのはいけないことですか? 私は列車の外の世界なんて興味ないのはいけませんか? 私は自分の列車がレールから外れないように おどおどと見守っているのです。 あなたは道に迷っているのですか? 私の列車に乗り込もうとしているのですか? 私は止まらない。あなたのためになんか。 もし、キッキーと列車が止まったとしても あなたはその列車にのってどうしますか? 私と同じレールの上を通って、何を感じますか? 同じ人生を歩んで何を得れますか? すべてをあなたに問いたいけれど 逆に問われれば私は返事に困るので問いません。 あなたは道に迷っているのですか? 私は道に迷っているのですか? なら一緒に森を歩きましょう。 名も知らない木や花や空が広がる森を歩きましょう。 どこかで列車の発車する音が聞こえるけれど その列車に誰かが乗っているのかもしれないけれど 私は森の奥へと行くのです。 あなたの一部になるために。 私は私でありたいから。 「森はキレイね」と笑ってみたいから。 そしてその森の名前をつけてあげましょう。 「AnAtA」と。 |
| 2002年06月14日(金) |
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