蜜白玉のひとりごと
もくじかこみらい


2008年11月19日(水) 超特急のコトコト

行き帰りの電車で銀色夏生著『銀色ナイフ』を読む。くどい。本人もまえがきで、今回のはかなりくどい、校正もほとんどせず敢えてくどくした、くどさを残したかったと断ってはいるが、事実、本当にくどい。もう読むのをやめたい。くどさだけならまだしも「私は正しいあなたは間違い」というような指摘の連続で、不快な気持ちが少しずつ確実に積もっていく。いくらなんでも校正はもうちょっとした方がよかったのではないだろうか、人に読ませるのだから物書きとしてあの文章はどうなのだろうかと、分厚い本だけに残念な感じがする。銀色さん、きらいじゃないんだけど、ただただ残念。ああ、買うんじゃなかった。そのときはとにかく何でもいいから読むものが欲しかったのだ。

ゆうべ帰ってから急いでおでんを煮たら案の定、じゃがいもは溶け、ウィンナーは割れた。おでんを煮ながら母に電話し、いま超特急でおでんをコトコト煮てる、と言ったら、それはまた難しいこと、と言われる。たしかに、コトコトを超特急でするには無理がある。

おでんのウィンナーはなんと言ってもシャウエッセンがいちばんだ。冷蔵庫に森の薫りがあるのにわざわざシャウエッセンを買いにスーパーに寄った。シャウエッセンは煮続けても皮が厚めだからか味が薄くなったりしない。他のだと肉から味が抜けてしまってぼんやりとしておいしくない。

おでんの具人気トップ30なんていうのを見ていると、トマトというのがあった。未だにトマトおでんに出会ったことはないけれど、相方に訊けば知っているという。たぶん丸ごと1個だろうけれど、湯むきはするのだろうか。ぐずぐずになっておでんのスープ全体がトマト味になったりしないのだろうか。まだ見ぬトマトおでんに興味は尽きない。

もうひとつ、我が家ではおでんに入れる野菜として定番のニンジンさんが、トップ30に入っていなかったのだ。おでんにニンジンさんを入れるのは世間的にはめずらしいことなのかもしれない。同僚に訊くと、おでんに人参は入れないですねえ、と不思議がられる。茶色が多いおでんの中では色味がよく、やわらかく煮えたニンジンさんはおいしいと思うけれど。

今夜はおでん2日目。大根にいよいよ味が染みていい頃合いのはずだ。


=====================キ==リ==ト==リ==セ==ン============================

ご飯は焼きおにぎりにして正解。小さめに握ったら心持ち平べったくして、フライバンで焼き目を付けたらおしょうゆとみりんを刷毛でぬってさらに香ばしく。右手にお箸、左手に焼きおにぎりの幸福。


蜜白玉 |MAILHomePage