蜜白玉のひとりごと
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まだまだ蒸し暑いけれど、夕方に吹く風はかすかに冷たさを含んでいる。日が暮れるのも少し早くなった。着実に秋が近づいてきている。
季節の中では秋がいちばん好きだ。寒すぎず暑すぎず、春みたいにそわそわと落ち着かない気分になることもなく、それぞれが慣れ親しんだ場所でゆっくりと時を過ごす。秋が好きなのはたぶん相方も同じだったはずだ。以前にそんな話をしたことがある。なぜ好きなのかは忘れてしまった。
晩ご飯は鮭ときのこの炊きこみご飯。鮭の切り身は軽く焼いたあとで一緒に炊く。こうすれば生臭くならないし、鮭の旨みがご飯にしみわたる。きのこは種類が多いほどおいしいらしい。今回はしめじとえのきでシンプルにした。お米をといでいつもの水加減より少し減らして、酒としょうゆを少し加え、5センチ角くらいのだし昆布も入れる。適当な大きさに裂いたきのこの上に、焼いた鮭をのせて炊飯スタート。炊き上がったら鮭をほぐして混ぜ合わせる。簡単だけどすごくおいしい秋の味。大好きだ。さんまも楽しみ。ああ、食べることばかり。
時折ひんやりした風が通り抜けて、ふと寂しくなるとむくむくと本を読みたい気持ちがわきあがる。本が恋しい。早くそんな時期にならないだろうか。
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