蜜白玉のひとりごと
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| 2005年12月10日(土) |
早めのクリスマスディナー |
夜は近所のイタリアンレストランへ行く。前から気になっていたその店は隠れ家的というより、本当にオリーブの木々とカーテンに隠れていて中の様子があまりうかがえない。高そうな雰囲気も手伝ってなにやら入りにくい。最近になって友人から、あの店はちょっと高いけどおいしい、という評判を聞き、やっとのこと予約して乗り込む。
1階はカウンターと厨房と8人がけくらいの大きなテーブルがひとつ。地下へとつながる吹き抜けの階段を下りると、テーブルが4つ。奥にワインセラー。しんと横たわるワインがガラス越しに見える。それほど広くはないけれど、テーブルとテーブルの間にはちょうどいい空間があって、席に着くと周囲は思ったより気にならない。
明るく落ち着いた雰囲気、嫌味のない程度に親しみのこもった接客、いい素材を素直に調理した美しくおいしい料理、すべてが予想以上だ。この満足感を得られると思えば、お値段もむしろ良心的なくらい。近くにこんなにいいお店があったなんてね、たまには来ようね、記念日とかね。からだのすみずみまで料理とワインで満たされてぼーっとなったまま、夜道をゆっくり歩いて帰る。
2時間半かけた食事はすんなりと胃におさまり、苦しくも感じなければ食べたりないわけでもない。毎日こんな食事はできないけれど、本来、食事というのはこういうものなのかもしれない。何にも追われることなくのんびりと、心ゆくまで味わい余韻を楽しむ。この感じ、覚えておこう。
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