蜜白玉のひとりごと
もくじかこみらい


2005年07月13日(水) 夜中の散歩

夜中にこっそり、あした回収の空き缶・空きビンを捨てに行く。言い訳するなら、回収箱が家から遠いところにあり、忙しい朝にそんなところまで行ってられないのだ。

片手に缶ビンの入ったかごをさげて、夜道をふらふら歩く。サンダルをつっかけた足指にムニッっと触れるものあり。2、3歩通り過ぎて異変に気づき、立ち止まって振り返る。暗くてよく見えないが、地面に握りこぶし大のかたまりがある。うんちか?!と思って、何か踏んだ!と相方に訴えると、カエルだよ、きっと、といたって冷静な返事。

あんなに大きなカエルが東京のド真ん中に居るのか。そう言えば前にも、車にひかれてペタンコになったカエルがいたと相方から聞いた。そのときは見たくなかったので、わざわざ確かめには行かなかった。

素足の指に触れた感触がカエルだと知ると、背中がぞぞぞとする。ひとまず缶ビンを回収箱に入れ、さっきの場所に戻る。不意に動いて踏んづけたりしないよう気をつけながら、恐る恐る近づいて見てみるとたしかにカエルだ。茶色で、皮膚がぼこぼこしている。こっちのことなどお構いなしに、のそりのそりと進む。かごの端っこでそっと突いてみると、重たそうにビヨンと飛んだ。

たぶんガマガエルだよ、と相方は言う。ある種のカエルは水がないところでも生きられると聞くけれど、でもはじめはみんなオタマジャクシなわけで、オタマジャクシが住めそうな水辺など、この近くにはない。神田川では遠すぎる。いったいどこから来てどこへ行くのだろう。通行人に踏まれないように、車にひかれないように、目的地までたどり着けるといいのだけれど。


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