蜜白玉のひとりごと
もくじかこみらい


2005年01月11日(火) 上手なうそつき/小さな決意

PR誌「ちくま」については前にも書いたけれど、その表紙裏に「という、はなし」という短いお話が載っている。これが本当によくできた「作り話」なのだ。現実の世界からついっとお話の世界へ入る。このドアを開けたら、そこの角を曲がったら、本屋さんで目に付いた本をぱらぱらめくったら、いつの間にかもう別の世界にいる。あれ?上手なうそつき、この感じ、クラフト・エヴィングなんとかに似ているな、と思ったら、「という、はなし」を書いている吉田篤弘さんは、クラフト・エヴィング商會の人だった。お話の世界と言っても、見える景色ががらりと変わるわけではない。ずっとそこにあったのに今まで気がつかなかっただけ、という程度の小さな変化。ちょっと横にずれるという感覚だ。吉田篤弘さんはすでに小説を数冊出されている。読んでみよう。

雑誌『文藝』2005年春号は角田光代特集。江國さんとの対談もある。楽しみにじっくり読もう。

読む本がいっぱいあって幸せだ。昨年は結局36冊しか読めなかった。その前の年が64冊、さらに前の年が100数冊だから、毎年どんどん減ってきている。今年はがんばってたくさん読みたい。数が多けれりゃいいってものでもないだろうが、本をたくさん読んでいるときは生活全体のリズムがいいので、意識してそう過ごしたい。

夜、鶏の竜田揚げを作ったら胸やけ。揚げ物のにおいが部屋に充満している気がしてならない。結局、竜田揚げはひとつも食べずに寝る。翌朝、まだ胃が気持ち悪い。もう揚げ物はしないと小さく決意する。


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