Deckard's Movie Diary index|past|will
阪本順治監督、荒井晴彦脚本、日韓合作「KT」。撮影は、渇いたザラっとしたトーンで美しく、美術は映画を70年代に見せることに細かな神経を使っており、共に優れた仕事をしています。そういう意味では、まさに映画らしい映画で、抑制の効いた硬派な演出も好感が持てます。しかし!主役の二人(自衛官・佐藤浩市 KCIA・キム・ガブス)の心模様がイマイチ伝わって来ません。佐藤側はかろうじて理解出来ますが、キム・ガブス演じるところのKCIAの背景がわかりません。何故に彼は焦っているのか?何をそんなに恐れているのか?金持ちとそうでない人の差がKCIA内部ではどういうコトなのか?ただ、組織が「恐ろしい!!!」ってだけではなぁ・・・・。おそらく小生の認識不足なんでしょうけど、納得出来ませんでした。佐藤浩市と彼女の関係もちょっと強引だったかなぁ・・・。骨太のいい映画なんですけどねぇ。
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