Deckard's Movie Diary
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2002年05月08日(水)  KT

 阪本順治監督、荒井晴彦脚本、日韓合作「KT」。撮影は、渇いたザラっとしたトーンで美しく、美術は映画を70年代に見せることに細かな神経を使っており、共に優れた仕事をしています。そういう意味では、まさに映画らしい映画で、抑制の効いた硬派な演出も好感が持てます。しかし!主役の二人(自衛官・佐藤浩市 KCIA・キム・ガブス)の心模様がイマイチ伝わって来ません。佐藤側はかろうじて理解出来ますが、キム・ガブス演じるところのKCIAの背景がわかりません。何故に彼は焦っているのか?何をそんなに恐れているのか?金持ちとそうでない人の差がKCIA内部ではどういうコトなのか?ただ、組織が「恐ろしい!!!」ってだけではなぁ・・・・。おそらく小生の認識不足なんでしょうけど、納得出来ませんでした。佐藤浩市と彼女の関係もちょっと強引だったかなぁ・・・。骨太のいい映画なんですけどねぇ。
あ、そうそう!この映画の音楽は布袋なんですけど、けっこう好きです。邦楽らしい旋律、ちょっとマイナーな泣かせが入っていて、懐かしい緊張感がありました。

もうひとつオマケに忘れてました。
劇中、映画館でかかっている映画の1本が日活ロマンポルノの傑作、田中登監督の「女郎責め地獄」なんですよねぇ・・・・確か写っていたのは中川梨恵じゃないかなぁ・・・・ボソ


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