Deckard's Movie Diary index|past|will
今日で終わってしまう『うつくしい人生』に朝から(と言っても11時半だけど・・・)行ってきました。素晴らしい映画でした。南フランスの田舎町。主人公のニコラは何の目的もなく、ただ漠然と都会への憧れを抱きながら、友人達と週末に大騒ぎをしている青年。ところが、ある出来事から彼の運命が大きく変わっていき・・・・。最初、観ていると、この映画は一体どうなってしまうのだろう?と、心配になるほど、あまりに地味に淡々を進むのですが、途中からボディーブローのように、その描写がゆっくりと心の中に染み込んで来て、ラスト30分は、ほとんど涙が止まりませんでした。この映画には人間が生きていく上で本当に大切なものは、そんなに多くないんだよ。と、優しく語りかけて来ます。だから当然の如くストーリーはベタです。でも、そんなコトはこの映画の重量感ある真摯な表現の前では何の意味もありません。人が写し出されている美しい自然も素晴らしく、琴の音色も印象的でした。自然の中で生活出来ないだろう自分は、こんな生活に憧れてしまいます。実際に生活していく事は大変だろうけど、ニコラに嫉妬している自分もいるんですよねぇ。
|