Deckard's Movie Diary
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2002年03月27日(水) |
カタクリ家の幸福 害虫 KIHACHIの揚げパン |
ズーっと迷ってて、今日も行く直前に「どうしようかなぁ・・・」と躊躇しながら、「だってミュージカルだぜ!」と自分にツッコミ入れながら、今週で終わってしまう・・・という強迫観念にかられて観に行った三池崇史監督作『カタクリ家の幸福』。ふぅ、長い前置き。で、結果は?ジャジャーン!!今のところ本年度邦画暫定1位。三池って監督は以前も書いたけど、人間を描くのはヘタだけど、その世界を作るのは上手い。今回のミュージカル映画にはそんな三池が養ってきたあらゆる映画のエッセンスが実に生き生きとバラ巻かれているんだわ!おそらく三池は「ミュージカル?ミュージカルなんてナニやったっていいんだからさぁ、もうハチャメチャやろうぜ!」みたいなノリだったんじゃないかなぁ。登場人物はどいつもこいつも胡散臭そうな連中ばっかりだし、音楽もかなりワザとらしくて良かった。それもそのはず歌謡ポップスの第一人者、馬飼野康二(まだ御健在だったんですねぇ(笑)オレとしては、この映画は三池の最高傑作だと思いますけど・・・。あーあ、行って良かった。
続いても邦画。『どこまでもいこう』で瑞々しい小学生映画を撮った塩田明彦監督の新作『害虫』。映画は女子中学生の反抗が加速していく様を描いてるんですが、その理由のほとんどがロリコン男性との接触という、何かイヤになってしまう原因なんです。もちろん他にも理由はあるんだけど、どういうつもりでこの手の映画を作っているのか全くワカラナイ。こんな環境だったら、誰だって反抗する!っつーの、それを、さも良くあるような現実風に描いて「どうよ」って見せられてもねぇ。主人公の女の子はこの後、ボロボロの人生を歩んでいくような気がしてならない。で、そう思わせたら失敗でしょ。「人生は戦場。そんなこと、とっくに知ってるよ。」という宣伝コピーならば、彼女の強烈な意思表示が欲しかった。それがラストの決別だとしたら、次のショットはしっかり前を向いた彼女の表情で終わるべきだと思う。『リリィ・シュシュのすべて』『まぶだち』『害虫』と中学生ものが続いたけれど、結局は『リリィ・シュシュのすべて』が一番良かったかのかもしれない・・・・(笑)
ところで、池袋のシネ・リーブルへ行く時に東武デパートの地下食品街横を通るのですが、最近長蛇の列が目立つんですよ。それが「KIHACHI」の揚げパンとかを買っている列なんですが、美味しいんですか?どうも列に並んでまで買うという気力がないもんで・・・
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