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1920年の今日、米国で禁酒法が施行されたことに因み、 本日1月16日は「禁酒の日」だそうです。
そこで、こんな映画はどうでしょう。 ロマンチック・コメディの女王の異名をほしいままにし、 ちょっとシリアス演技を見せると痛々しく見えてしまう そんな“彼女”の個性が この映画では、逆にある意味生きていた気がしました。
男が女を愛する時 When Man Loves a Woman 1994年アメリカ ルイス・マンドーキ監督 アリス…メグ・ライアン マイケル…アンディ・ガルシア ジェシカ…ティナ・マジョリーノ ケイシー…メイ・ホイットマン
パーシー・スレッジの同名曲が そのまま映画のタイトルになっています。 (余談ですが、10年ほど前、 マイケル・ボルトンのカバーバージョンが、 石油会社だったかのCM曲として 使われていたと記憶しています)
子持ちの小学校教師アリスは、 パイロットのマイケルと出会ってすぐに恋に落ち、 再婚して2人目の子供を設けます。
賢い姉娘ジェシカと、甘ったれでかわいい妹娘ケイシー、 ハンサムで優しく仕事もできる夫に囲まれ、 アリスの暮らしは、何不自由なく幸せそのものに見えましたが、 実は、忙しい夫の留守に寂しさを感じ、 酒を飲んで紛らわせるようになった彼女は、 徐々にアルコール依存症へと陥っていくのでした。
妻の窮地を救おうとしマイケルは、 仕事を減らして家事をこなし、 アリスをリハビリセンターに入れるなど、 協力を惜しみませんが、 アリスは、そんな夫に感謝というよりもなぜか苛立ちを覚え、 リハビリは難航します……
メグの酔っ払い演技がそのまま投影されたような、 辛くて痛々しい映画です。 決して“いい出来”とは言い切れないのですが、 アルコール依存症の元凶は決して特殊ではなくて、 きっかけ1つで誰にでもその可能性はあるんだということを 単なる“警告”にならずに伝えているところは 褒められていい気がしました。 ラストシーンの清々しさも、経験の価値アリです。
2人の娘たちの演技もすばらしいものでした。 母親の酩酊ぶりを、覚めた、しかし辛そうな顔で見つめる ジェシカ役のティナ・マジョリーノは、 美少女とは表現しにくい顔立ちながら、 賢さや感性の鋭さが光っています。 無邪気でかわいらしいケイシーを演じたメイ・ホイットマンは、 この後いよいよキャリアを重ね、 【素晴らしき日 One Fine Day】で ジョージ・クルーニーの娘、 【微笑みをもう一度 Hope Floats】で サンドラ・ブロックの娘役など、 大スターとの絡みをさらりとこなし、 TV【マイ・スウィート・メモリーズ State of Grace】※では、 裕福で奔放な母親に屈折した愛情を感じる中学生を 憎ったらしさギリギリで見せてくれています。 ※【マイ・スウィート…】は、先日までNHK教育で 第一シリーズが放映されていましたが、一旦休止の後、 春に第2シリーズ以降が放映予定とのことです。
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