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2004年01月17日(土) マン・オン・ザ・ムーン

1949年1月17日、
アメリカの喜劇俳優アンディ・カウフマンが生まれました。
(1984年5月16日肺ガンのため死去)
日本では決してお馴染みとは言えない、
その上、アメリカでも本当に愛されていたのかどうか、
そんな人ではありますが、
1999年、伝記映画がつくられました。
それも、主演として配されたのは、
1962年1月17日に生まれた大人気コメディ俳優です。


マン・オン・ザ・ムーン Man on the Moon
1999年アメリカ ミロシュ・フォアマン監督

アンディ・カウフマン…ジム・キャリー
ジョージ・シャピロ…ダニー・デビート
リン・マーグリーズ…コートニー・ラヴ


幼少時代から、人を笑わせることが生きがい。
とはいえ、その芸風は一風変わっていて、
人気者というよりは、ただの変わり者だったアンディは、
寒いギャグ?で座を白けさせる芸人へと成長しました。
が、敏腕プロモーター、シャピロのマネージメントを得て、
テレビのレギュラーも獲得するに至り、
何故だか売れっ子芸人になってしまいます。

しかし、露悪的で心臓に悪い、
冗談とマジの境目がさっぱりわからないような
アンディの芸は、観衆からは非難轟々でした。
そのエキセントリックな振る舞いが災いして、
ショービズ界でも嫌われ、追放の憂き目に遭います。
その上、肺ガンの告知を受けてしまうのでした。
それすら、いつもの悪い冗談だと思われてしまうのですが、
気丈な恋人リンにも付き添われ、
東洋の心霊手術に身を任せるのでした……。

正直、芸人としての彼に共感や好感を覚える間もなく、
映画が終わってしまったというのが率直な感想です。
人間アンディ・カウフマンについても、
個人的につき合ったとして、
愛すべき人物だったと言い切れるかどうか、
全くわかりません。
だのに、これは間違いなく催涙映画でした。
何とも胸が詰まるような、独特な哀愁が漂っているのです。

エンドロールで使われるR.E.Mの映画と同名の曲も
お勧めポイントです。
本編を見ている間、全く感じなかったアンディへの愛着が、
なぜかこの曲を効いているうちに、徐々に湧いてきました。

IMDbで御確認いただければわかると思いますが、
このアンディ・カウフマンという男は、
顔もジム・キャリーにそっくりでした。
ジム・キャリーにこの役を振りたいという発想が
映画化が実現させたのではとさえ思います。
ルックスだけでなく、その演技もお見事でしたが、
例によって例のごとく、アカデミー賞ノミネーションからは
まるっきり無視されました。


ユリノキマリ |MAILHomePage