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2003年05月23日(金) |
バルニーのちょっとした心配事 |
5月23日は、語呂合わせ「5(こい)2(ぶ)3(み)」と 浅田次郎原作の映画『ラブ・レター』の公開日で 1998年/東陽一監督 ラブレターの日だそうです。
そこで、ラブレターが引き起こした、 調子のいい男が巻き込まれる騒動の顛末を描いた コメディーなどいかがでしょうか。
バルニーのちょっとした心配事 Barnie et petites contrarietes 2001年フランス ブリュノ・シッシュ監督
フランス人のビジネスマン バルニー(ファブリス・ルキーニ) は、 毎日、フランス・カレーからドーバーを渡って ロンドンに勤めに出ています。 美しく聡明な妻リュシー(ナタリー・バイ)と、 高校生の娘もいて、 公私ともに恵まれた男……ではあるのですが、 のみならず、愛人が2人もいました。 2人ともロンドン在住で、 1人はハンサムなイギリス人男性マーク(ヒューゴ・スピアー)、 もう1人は若い美人のフランス人マルゴ(マリー・ジラン)です。
5月1日、彼の45歳の誕生日が近づいてきたある日、 彼は2人の愛人から、それぞれすてきな提案をされます。 それは、『オリエント急行の旅』でしたが、 どちらも45という数字にひっかけて同じ車両45、 当然、出発日も彼の誕生日5月1日です。 さあて、どちらと旅行に行ったらいいものか…と困りつつ、 浮気男の常套句?「5月1日は仕事で…」云々と 妻リュシーに言ったところ、彼女も全く同じ列車を リザーブしていたというオチがつきます。
悩んだ末、マークとマルゴの誘いを断り、 リュシーと一緒に旅行しようと決めますが、 その2人への断りの手紙が入れ代わってしまったことから バルニーに「自分以外」の恋人がいると知った2人は、 怒り心頭で、カレーにあるバルニーの自宅に殴り込んできます。 マルゴとマークは夫婦で、バルニーが共通の知人…… というふうを装ったので、リュシーは2人をむしろ歓迎しますが、 バルニーはもちろん気が気ではありません。 ヒステリックに娘の友達を追い返してしまったりして、 娘の機嫌を著しく損ねます。 そんな状況の中、リュシーと、娘が恋する美術教師との “関係”も明らかになって……
もう、勝手にしてくれ!と言いたくなるほどに 人間関係がこじれますが、 そこはそれ、おフランスのエスプリというやつで うまいことまとめ上げてあり、意外とくどさはありません。
終盤、なぜかおさまるところにおさまって、 バルニーとリュシーの夫妻、 そして、それぞれ別の相手を見つけたマーゴ、マークの 3組のカップルが、また凝りもせず、もめ放題にもめ、 「それでいいのか」なラストを迎えます。 フランス人もイギリス人もひっくるめて 「ヨーロッパ人って変だなぁ」としみじみ思います。 無理やりこじつけたようなオチが多い某国の映画に比べると、 しかし日本人は、その国の映画を見る機会が最も多い… 狐につままれた感が強いのですが、 それも1つの味としてとらえれば 結構楽しめるのではないかと思います。
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