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2002年11月16日(土) |
ペイネ 愛の世界旅行 |
11月16日、フランスのイラストレーター レイモン・ペイネが生まれました。
ペイネ 愛の世界旅行 Il Giro del mondo degli innamorati di Peynet (Le Tour du Monde des Amoureux du Peynet) 1974年フランス/イタリア チェザーレ・ペルフェット監督
ペイネの名前を具体的に御存じなくとも、 きっとあの「 (淡白そうな)かわいらしい恋人たち」を 描いた絵の数々は、 どこかで目にしたことがあるのではないかと思います。 その、ペイネの絵から飛び出した女性と男性、 “バレンチナとバレンチノ”が世界中を旅して 愛を探すというアニメーションが本作です。
当時の世相をなかなか厳しく反映していたり、 製作者の世界各国に対する偏見がチラチラ見え隠れしたり、 あの絵から受ける印象とは裏腹に、 かなりリアルで訴えるもののある、辛口のファンタジーでした。 「戦争反対、恋愛賛成」のスローガンには笑ってしまうけれど、 色ボケも、たまには何かの役に立つかもしれない ……などと、照れ隠しに言いたくなりました。
世相を反映、と先ほど言いましたが、 これはまた、時空を超えた旅行の一面も持ち合わせていました。 古今東西の「歴史的有名人」の出演も楽しみの1つです。 (実在の人物も、架空の人物も) 特に解説のない箇所もありますが、 ドン・キホーテ、マリアとヨゼフ(いわゆるジーザスの両親)、 エリザベスとフィリップ(いわゆるエリザベス二世夫妻)などは エンディングクレジットにも登場しました。 「今は亡きイタリア映画の巨匠」「当時の米ソの両ボス」 「ポスターを芸術ジャンルの1つにまで 引き上げた功績を持つ某画家」 などが、とりあえず確認できました。
それから、個人的に最もびっくりしたのは、 「ほお、この人(ペイネ)も、女性の裸を描くんだー」 ということでした。 (本当は「そういう人」であったことを、 私が知らなかっただけ……というのが正解のようですが) セックスのかけらも連想させない あの(淡白そうな)かわいらしい恋人たちもまた、 愛の喜びを知っているのかな?と、 今後、あの独特のイラストの数々を見る目が ちょっと変わりそうな気がします。
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