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2002年11月12日(火) 番外編/どうしても好きになれない映画

今日は何となくピンと来るものがなかったので、
たまにはこういう着想でも悪くないんじゃないか?と勝手に判断し、
「どうしても好きになれない映画」を特集することにしました。
ちょっとエゲツないケチをつけてしまう可能性もありますが、
自分の好きな映画に難癖をつけられても、
「言ってろ、バカ」と一笑に付す自信のある寛大な方、
反論の用意はばっちりだぜ!と意欲的な方、
そういう方は、ぜひとも読んでくださいませ。
でも、概ね不愉快なことを書きつらねてあると思いますので、
コメントに関しては、「あぶりだし方式」にいたします。
ブランクに見えるところにも、びっしり書いてありますので、
まことにお手数ですが、マウスでなぞって読んでくださいませ。
(そんなわけで、ネタバレもあるかと思います)

エリン・プロコビッチ
Erin Brockovich

2000年アメリカ スティーブン・ソダーバーグ監督

一個も共感できませんでした。
「この私が初めて人からあてにされている」ということに
喜びを覚えるのはいいけれど、
ちょっとでいいから、
自分が関わっていることの社会的意義を考えてよ〜と、
(考えてるに決まっているのに)そう思わせちゃうほどバカっぽくて、
“たまたま”手を染めたのが公害訴訟だったというふうにしか
見えなかった。
ハマったのがカルト宗教だったとしても同じだったようにさえ思える。
※注:この映画が実話に基づいているということは承知の上で書きました。
公害訴訟が主要テーマであるというつくりだったら、評価は違ったかもしれません。
つまり、私はエリンという女性に、魅力も共感も覚えなかった、
ただそれだけの話です。



卒業 The Graduate
1967年アメリカ マイク・ニコルズ監督

いいとか悪いとかというよりも、
2回くらい見たはずなのに、心を動かされた覚えがない。
つまり、ただ単に私に向かない映画だったに他ならない。
大好きなアン・バンクロフトが出ているけれど、
個人的には、彼女のフィルモグラフィーから全く抹消しおります。


トゥルーマン・ショー The Truman Show
1998年アメリカ ピーター・ウィアー監督

エド・ハリス、何様だ!って話です。
トゥルーマンは、踊らされているようで、
一応は自分でいろいろな事物を選択して生きてきましたが、
彼を取り巻く、何かを演じさせられてきた人々の方が気の毒。
トゥルーマン・バーで彼の行方を見守る人々の
無責任さにも腹が立ちます。
でも、“大衆”ってのはそういうものなんだということが
言いたかったのなら、確かに鋭いけれど。


パウダー Powder
1995年アメリカ ヴィクター・サルヴァー監督

若干名の方からのお勧めで見ました。
なるほど、好きになれそうな題材だと思いました……が、
実際見てみましたら、「なんだこりゃ」の代物です。
いわゆるアルビノ(白皮症)に生まれつき、
生後すぐ父親に見捨てられた青年の物語でしたが、
そうした障碍を持つ人々への差別を
助長する物語にしか思えませんでした。
映画の出来としてどうかを
冷静に判断する気さえ起こりません。


マレーナ Malena
2000年イタリア ジェゼッペ・トルナトーレ監督

よくもまあ、こんな不愉快な作品がつくれたものです。
界隈一の美人で評判のマレーナ(モニカ・ベルッチ)は、
一挙手一投足がみんなの注目の的ですが、
女性からは反感を買いがち。
それはいいとして、
その女性たちのやっかみが余りにもステロタイプで、
有名なリンチシーンなど、吐き気がしました。
そして、それを助けられない腰抜けの男たち、という構図。
男も女も、よくもよくもばかにされたものです。
彼女に懸想する主人公の少年も、
ひたすら気色悪くて好感持てず。


ブリジット・ジョーンズの日記
Bridget Jones's Diary

2001年アメリカ シャロン・マッガイア監督

絶対「好きなものが詰まっている映画」だと思ったのに、
ふたを開けたら……
ちょっとしたきっかけだけで、
恋をしたような気になっているバカ女、
所帯持ちは自由でおしゃれなシングルトンを
やっかんで、偏見を持っている……という妄想、
トホホ過ぎるオチ、と、不愉快大売出しでした。
なぜ彼女は『ベティ・サイズモア』ではなく、
こちらでアカデミー賞候補になったのか、
体重さえ増やせばそれで“役者魂”なのか?と
協会の趣味を疑いました。



ユリノキマリ |MAILHomePage