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勇気あるもの Renaissance Man 1994年アメリカ ペニー・マーシャル監督
原題がいいなあと思います。「ルネッサンスマン」。 映画の内容を考えると、ちょっと大げさな気もしますが、 悪くありません。 (少なくとも、意味不明の邦題よりずっといいはず)
広告マンのビル(ダニー・デビート)は、 仕事の失敗から、失業してしまい、 別れた妻と暮らす最愛の娘に、 メキシコに天体観測に行きたいので、協力(金銭的にね)してくれと 言われても、ついつい失業のことが言えず、 「星なんか見て何になる」と突っぱねてしまいます。
とりあえず、次の職!と思っても、なかなかうまくいかず、 職安の窓口の女性とはなじみになってしまうほどですが、 大卒で学のある人と思われたのが幸か不幸か、 斡旋された職は教師、それも陸軍の落ちこぼればかりのクラスを 受け持つというものでした。
クラスの面々は、いかにも生意気そうなのから、 自分を正しく評価できないため、状況に不満たらたらの者、 劣悪な環境から逃れるように軍隊入りした者など、 ちょっと手ごわいものでしたが、 ビルは、ちょっと見には関係なさそうな シェークスピアの『ハムレット』を 授業で講読させ、そこから酌み取れるさまざまなメッセージを 生徒たち自身に置き換えて考えさせることで、 柄にもない「人間教育」を指南するのでした……。
生徒の1人に、まだ若々しいマーク・ウォルバーグがいましたが、 彼の持ち味は、あのイモっぽさなので、 「当時から光っていた」という印象は、そう強くありません。 (と思っているのは、私だけでしょうか)
何をやってもうまいD.デビートが、 お約束の自己啓発系アメリカ映画の薄っぺらさを救っています…… などと、素直でない言い方はよしましょう。 素直に「いい映画を見たなあ」と思いたい作品です。
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