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2002年06月10日(月) 誓いの休暇

誓いの休暇 Ballad of a Soldier
1960年旧ソ連 グレゴリー・チェフライ監督


第二次大戦下、若い通信兵アリョーシャは、
「偶然」に手柄を立て、何か褒美を与えようと言われて、
「屋根修理に手が要るようなので、家に帰りたい」と申し出ます。
戦時下の混乱で、往復だけでも時間がかかるだろうと予想されたので、
行きに2日、屋根修理に2日、帰りに2日、計6日の休暇をもらいます。
最初はそれで十分に思えたのですが、人の好いアリョーシャは、
道中、困っている人に手を貸したりしているうちに、
どんどん休みを消化してしまいます。
彼は、帰りを待ちわびる母親に会えるのでしょうか……。

短い時間に淡々とおさめられ、
シビアでいながら心優しい、優れた人間ドラマでした。
アリョーシャは確かに好人物です。
いい人というよりは、ちょっとお節介かもと思うような場面もありました。
が、人間誰しも、あの状況ではああかもなあと思わせるような、
本当に「ごく普通のあんちゃん」ぶりが暑苦しくなく、
超人的な感じではないので、感情移入しやすいかと思います。
干し草を積んだ貨物列車の中で知り合った、
若い女性シューラとのやりとりも、映画にいい味付けをしています。


ユリノキマリ |MAILHomePage