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2002年06月04日(火) 隣のヒットマン

きょう6月4日から10日まで、歯の衛生週間です。
そこで、主人公の職業(歯科医)が、
実は何気なくしっかり生かされた設定になっていた、
こんな作品はどうでしょうか。

隣のヒットマン The Whole Nine Yards
2000年アメリカ ジョナサン・リン監督


愛し合って結婚した……はずなのに、
今や、お互いに死んでくれたら清々するとまで思い合っている
歯科医オズ(マシュー・ペリー)と
その妻ソフィー(ロザンナ・アークェット)の朝は、
きょうも元気にイヤミの飛ばし合いから始まります。

歯科医の娘のところに婿入りし、義父の残した負債を返すために
ひいひい言いながら働くオズに、助手のジル(アマンダ・ピート)は
「あんな悪妻、殺っちゃえば?」などと物騒なことをけしかけるし、
隣の家に越してきた男(ブルース・ウィリス)の腕には、
よくよく見るとチューリップのタトゥーが…
それは、ハンガリー・マフィアの大ボスを裏切って有名になったヒットマン、
ジミー・ザ・チューリップと呼ばれる男の目印でした。
人の好いオズは、ジミーがつき合ってみると結構いい奴だと知りますが、
金の亡者ソフィーは、ジミーが賞金首になっているのに目をつけ、
彼を使って金儲けしようと画策します。

考えてみれば、賞金目当てでマフィアと渡り合おうという発想自体、
もはやカタギではないという気もするのですが、
余りにも次から次へと非日常的な(しかも物騒な)ことが起こるので、
誰がおかしくて誰がまともか、だんだんわからなくなってくるのも、
この映画のおもしろいところです。
カタギの商売の人間が、マフィアのいざこざに巻き込まれる話では、
ほかに『アナライズ・ミー』というのもありましたが、
個人的には、この『隣のヒットマン』の方がおもしろかったと思います。
歯科医という職業がどう生かされていたかは、
ごらんになってみてください。

私はDVDで見たのですが、これからDVDでごらんになる方、
努々特典映像の方からごらんになりませんようお気をつけください。
メーキングどころでなく、逐一「このシーンは○○だった」と
監督みずからの解説によるネタバレがたっぷり用意されています。
途中で嫌になってやめましたが、多分、徹頭徹尾だったと思います。
それも、ここは予算が少なくてドウノコウノと、
これって香港映画だったっけ?と勘違いしそうな言い訳多し。
音楽に対するひとかたならぬこだわりはわかりましたが…

しかし、ロザンナ・アークェットという女優は、実は1959年生まれで、
マシュー・ペリーより実年齢で10歳も上なのですが、
何となく同年代の夫婦として違和感がないのには驚きます。
彼女の崩れた感じの色香にだまされているのか、
マシュー・ペリーがオヤジくさいのがいけないのか……
『微笑みをもう1度』でも、
8つも年下のサンドラ・ブロックの同級生でしたし、
とりわけ若く見えるわけでもないのに、このパターン多いですね。


ユリノキマリ |MAILHomePage