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さて、日韓共同開催のW杯開幕です。 これは便乗してしまいましょう。 明日からロードショーの、こちらの作品をどうぞ。
少林サッカー 少林足球 Shaolin Soccer 2001年香港 チャウ・シンチー監督
人気作家の馳星周(はせ・せいしゅう)は、 チャウ・シンチー(周星馳)の大ファンで、 彼の漢字名をひっくり返し、そのままペンネームにした……とか。
さかのぼること20年前。 「黄金右脚」と言われた香港サッカー界のヒーロー、ファンは、 八百長試合に乗ってしまい、後輩のハンに陥れられます。 ハンのさしがねで、蜂起した観客に右脚を痛めつけられたファンは、 サッカー生命を絶たれ、 今や最強チーム「デビル」の監督を務めるハンのもと、 卑屈に彼の下働きをする毎日です。
うらぶれて街を歩いていると、 テレビのサッカーの試合を見て難癖をつける、 生意気な若者シン(チャウ・シンチー)に出会います。 彼は「鋼鉄の脚」が自慢の少林拳の使い手で、 下火になった少林拳を何とか流布したいと考えていました。 あの手、この手を考えてはポシャっていたのですが、 そのキック力を買われ、ファンにサッカーを勧められます。 シンは、ともに少林拳の修行をした兄弟弟子たちに声をかけ、 その後、練習試合がきっかけで(注:この時点でメンバーは6人) 彼らの少林拳の妙技に魅了された?相手チームをも メンバーに引き入れ、全国大会を目指す「少林チーム」が発足します。 転落人生に腐っていたファンも、息を吹き返し、 誇りを取り戻していきました。
この「自信を持って生きる」というのが、 結局はこの映画の最大のメッセージだったのではないかと思います。 少林拳をさまざまな人々に知ってもらいたいと歩き回る中、 シンは、ムイ(美女ヴィッキー・チャオ)という饅頭屋の従業員が、 太極拳を使って見事な「実演販売」を見せているのに感銘を受け、 彼女に「ネエさん、あんたすごい。それに美人だ」と声をかけますが、 ムイは、顔じゅうが醜くただれていることにコンプレックスを持っていました。 最初はからかっているんだと思い、相手にしないムイも、 シンのストレートさに惹かれ、だんだんと前向きになっていきます。 兄弟弟子たちも、シンにスカウトをしないかと持ちかけられるまでは、 自分たちが人生の負け組に堕したことを嘆きながらも、 どうすることもできずにいました。
繰り出されるギャグは、どれもコテコテですし、 「サッカーの映画」としては、はっきり言って破綻しています。 そりゃそうですね。シンがサッカーを始めた目的は、 「少林拳の一般への流布」なんですから。 なので、CGの使い方とワイヤーアクションには、 目を見張るものがあるということで、 十分過ぎるお釣りがくることでしょう。
見ながら思い出した映画…… 『アンタッチャブル』『クール・ランニング』 『フル・モンティ』『アタック・ナンバーハーフ』などなど。 どれか1本、お好みの作品がありましたらぱ、 ぜひぜひ『少林サッカー』もごらんになってくださいませ!
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