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2002年03月17日(日) |
フォレスト・ガンプ/一期一会 |
3月17日、俳優のゲイリー・シニーズが生まれました(1955年)。 そこで、そういえばこれをまだ取り上げていなかったな…と 思い出した次第です。 皆さんは既にごらんになったでしょうか?
フォレスト・ガンプ/一期一会 Forrest Gump 1994年アメリカ ロバート・ゼメキス監督
アメリカ公開当時、その名前の響きと、 数奇な運命に翻弄される主人公という共通項からか、 『ガープの世界 The World According to Garp』にひっかけて、 『ガンプの世界 The World According to GUMP』などと 紹介されていた記事を見たことがありました。
IQこそほんの少し低いけれど、 その韋駄天ぶりで、アメフトの選手にスカウトされ、 それがきっかけで大学にも入学。 卒業後は入隊してベトナムの前線で活躍し、 (エキセントリックな上官、ダン中尉(ゲイリー・シニーズ)を含み、 すさまじい勢いで、多くの仲間を助けました) 病院でけがを治療中に覚えた卓球には天才的な才能を発揮し、 スポーツ用品会社がスポンサーについた彼は、 そのお金を元手に事業に大成功! やることなすことすべてが富や名声につながってしまうような、 フォレスト・ガンプ(トム・ハンクス)はそんな男でした。
バスを待つ間に、同じベンチに腰掛けた人に、 自分のことを、いかにも朴訥そうな調子で語るガンプの話を そのまんま映像化したのが、この映画です。 何人か入れ代わった話の聞き手の中には、 彼の話に興味を持って聞き入り過ぎ、 乗る予定のバスを逃した人さえいました。
ところで、ガンプはバスに乗って、 一体どこに行くつもりだったのでしょうか? 彼には、大好きなたった1人の母親(サリー・フィールド)を除けば、 生涯にわたってすべての愛と尊敬を捧げたような女性、 ジェニー(ロビン・ライト・ペン)がいたのでした。 彼女に会いにいくため、バスを待っていた彼でしたが……
映画ではしばしば、IQが低い=純粋な人物、 みたいなキャラ設定をされるので、 そういうところが嘘くさくて嫌、という向きもあるようですが、 ガンプの成功の秘訣は、いつでも「考え過ぎないこと」でした。 小賢しいという言葉とは無縁の人物に「なりきった」 トム“ガンプ”ハンクスを見ていると、 それならそれでいいじゃないの、という気になってきます。 こういう一代記のような映画の主人公ならなおのこと、 好感を持てる人物であることが、何より重要だと思います。
そうそう、この映画には、世界一有名な子役俳優のひとり、 ヘイリー(ハーレー)・ジョエル・オスメントも出ていました。 小さな体で、いかにも気の利かない男親に持たされたみたいな (“父親”の皆さん、ごめんなさい…他意はないんです…) 体のサイズに全く合っていないトートバッグを肩から提げた いたいけな様子が、たまらなくかわいかったです。
ちょうど、ビリー・ジョエルの“We didn't start the fire”を 聞いたときのように、 “アメリカのかけら”を見せてもらった気分が味わえます。 ジョン・レノンなど実在の人物との絡み映像を合成するなど、 テクニカルな点での話題も多い作品でした。
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