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2001年10月04日(木) ミラグロ 奇跡の地

今日10月4日は、
「てん(ten/10)し(4)」の語呂合わせで
「天使の日」だそうです。
女性下着の「トリンプ」が、
「天使のブラ」販売1000万枚到達を
記念して、制定したとか。
そこで、天使が出てくるこんな映画はどうでしょう?

ミラグロ 奇跡の地
The Milagro Beanfield War

1988年アメリカ ロバート・レッドフォード監督


レッドフォードは監督としての評価も高い人ですが、
その彼の作品の中でも1,2を争うマイナーな作品だと思います。
だからといって、B級というわけでもないんですよ。
舞台はニューメキシコの田舎、
題材になっているのは地元農民と、
そこにテーマパークをつくろうとするディベロッパーの争い、
…地味です。めちゃ地味です。
だからといって、退屈な映画ではありません。
「この映画は、レッドフォードに似ている
ハンサムで、目を細めて キラキラ笑う」
というような宣伝文句を、当時の予告編で見ました。同感です。

この映画に登場する天使は、妙に「実体」があるじいさんで、
ルピタという豚(名脇役!)を飼うアマランテじいさんの
いい話し相手のようにしか見えないので、
言われなければ、「天使」だとは気づかないかもしれません。

男…というよりは頑張るオッサンの映画ですが、
魅力的な女性も登場します。
姐御肌で、皆を奮い立たせて土地を守ろうとする
ソニア・ブラガ(あるいはそちら側の女性たち)、
そして、ディベロッパー社長の愛人を演じた、
ちょっとおバカそうな若い女性は、あのメラニー・グリフィスでした。
そう大きな役ではないのですが、「好演」という言葉がぴったりの、
なかなか印象に残る演技を見せています。

素朴で温かで、折節にしみじみ思い出すような作品です。
多分、ビデオは廃盤になっていると思われますが、
運がよければレンタルショップで見つかると思います。

ところでこの年、同じく天使モノの傑作の誉れ高い
W.ヴェンダースの『ベルリン/天使の詩』が
ロングランを果たしましたが、
こちらの『ミラグロ』は、都内での上映だけを見ても、
たったの2週間とか4週間とか言われていて、
幻の1本のノリがあります。
いい映画だったのに惜しいなとあと思い、
取り上げさせていただいた次第です。
(見つからなかったら、ごめんなさい)


ユリノキマリ |MAILHomePage