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2001年09月17日(月) ディナーの後に

ディナーの後にGirls' Night Out
1998年大韓民国 イム・サンス監督


セックスと食が満載の映画でした。
そこそこ凝った映画を見慣れた後だと、
設定などは類型的な感じすら受けるかもしれませんが、
韓国というお国柄を無理なく受けたディテール表現もあって、
「意義ある1本」という印象です。

セックス観の異なる3人の女性が、即物的に性について語りながら、
料理に舌鼓を打ち、酒を酌み交わすシーンから始まります。
このシーンだけで、映画の3分の1(根拠なし)くらいは語っていました。
その酒宴にたった1人参加している男性は、
ホテルのレストランで給仕係をしているヨニ(チン・ヒギョン)の
恋人で、3人の女性の話をニヤニヤしながら聞いていますが、
話が進むにつれ、彼女らとの関わりがもっとディープになってきます。

やたらと裸の人が出てきたり、性描写が露骨だったりする
一般映画というのは結構ありますが、
大抵「芸術のため」とか何とか言い訳しながら表現しています。
この映画では、「リアリティを出すため」とでもいいましょうか、
下手するとコリアン・エロスと言われる韓国製ポルノも真っ青の
(↑そんなに本数を見ているわけではありません。念のため)
「そこまでするか」なシーンがやたらと出てくるのですが、
人間の秘めたる部分を前面に出しているという感じで、
性もまたヒトの重要な営みであることを、まじめに考えたくなります。

3人娘のキャストですが、チン・ヒギョンのほか、
もはやベテラン女優のカン・スヨンが
性的に奔放なデザイン会社社長、
この映画でデビューし、演技賞を総なめにしたたキム・ヨジンが
耳年増の大学院生という役どころでした。
三人三様で魅力的ではありますが、
3人とも完全に共感できる考え方の持ち主ではないところが、
私には魅力でした。
入り込むというよりも、傍観者として楽しむことができたので。

それにしても、チン・ヒギョンという女優さん、
本当に中山美穂にそっくりでした。
そっくりというよりも、時折見せる表情など、本人かと思うほど。
邪道かもしれませんが、ミポリンのファンには、
「彼女があんなことするなんて〜」と錯覚するような大胆な描写もあり、
そういう意味でも楽しめるのでは?と思います。

と、勝手なことを書いてしまいましたが、
女性には特にお勧めしたい1本です。
勝手ついでに書けば、男性の目から見たら、
特にカン・スヨンの役どころなど、単なるインランとしか映らない
おそれもあるものですから。
(女性が見ても…そう思うかも)


ユリノキマリ |MAILHomePage