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2001年09月12日(水) サイコ

1992年9月12日、
アメリカの俳優アンソニー・パーキンスが
亡くなりました(享年60歳)。
1本しか見ていない、
しかし余りにも衝撃が強かった彼の出演作を、
今日は取り上げたいと思います。

サイコPsycho
1960年アメリカ アルフレッド・ヒッチコック監督


少し前、ガス・ヴァン・サントがリメイクして、
随分と評判が悪かったようですが、
酷評されるのがリメイク作品の宿命みたいなところがある中、
ここまでの映画によく挑戦しようと思ったものだと、
その点は評価したい気がします。
(でも、きっと今後もリメイクの方は見ないと思いますが)

会社員マリオン(ジャネット・リー)が、
会社の金を車で持ち逃げしようとするところから、この話は始まります。
何とか警察から逃げおおせ、たどりついたモーテルは、
すらっと背の高い、感じのいい美青年ノーマン(A.パーキンス)が
経営していて、若く魅力的なマリオンに興味を示したこともあり、
親切に対応してくれました。

私はこの映画しか見ていないのですが、
この映画以前のアンソニー・パーキンスは、
ハンサムな青春スターで鳴らしていたそうですね。
この映画での役柄が、晩年までの印象を決定づけてしまうほどに
なっちゃうとは、誰が予想したでしょう。

はっきり言って、
マリオンがノーマンのモーテルに駆け込むところまで説明したら、
あとは何を書いてもネタバレになっちゃいそうで、うかつに書けません。
(有名なシャワールームのシーン、とか)
それくらい心臓に悪い展開、衝撃のラストへと突き進むのです。

といっても、12年前にビデオで見ただけの印象なので、
今見ると、「あれ、こんなだっけ?」と思うかもしれません。
ですが、実はヒッチコックが苦手(説教くさい気がして)な私にとって、
理屈抜きで怖がらせてくれたこの作品が、今でも印象深いことは
間違いありません。
この映画と『裏窓』だけは、ヒッチ先生ものでも好きです。

未見の方に、一言アドバイスを差し上げられるのならば、
「決して食事中に見てはいけません」
きっと「あのシーン」でお箸が止まっちゃいますよ。
私は血のり系にはそんなに弱くないので、
冷静に考えると、全編通して怖かったわけでもないのすが、
「あのシーン」だけはだめでした。
日本公開当時、ラスト30分は入場制限したという逸話も聞きますが、
それも納得できる「あのシーン」でした。


ユリノキマリ |MAILHomePage