気ままな日記
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その① <クリーム白玉あんみつ> といえば、女性が好きな甘味の定番と思われがちですが、実はこのわたし、おはぎと並んで、見た目から敬遠しておりました。 ぶつぶつあんこがこってりと山になって盛られ、その上に黒い蜜をたら~りとかけるなんて、なんかしつこそう。下の方にある寒天にいたっては、味無さそうだし……と。 ところが、先日鎌倉の『山里』というお店の前を通ったとき、なぜかガイドブックに載っていた白玉あんみつの写真が頭に浮かび、引き寄せられるように店の中へ……。迷わずこれを注文。 天こ盛りになったあんこを崩してクリームにちょっと混ぜたり、白玉の表面に塗りたくったり、黒蜜を寒天にまんべんなく行き渡らせ、溶けかかったアイスクリームとぐちょぐちょして食べたり。 と、洋菓子では味わえない「配合の自由」を感じながら、賞味。 一度食べたっきりなのに、 「あ、あんみつ、おいしいよね。わたしは白玉がはいってるほうが好き」 「あれって、いろいろ好きなように混ぜ合わせて食べられるからいいよ」 「おいしい店はね、鎌倉の○○。北鎌倉にも姉妹店があるんだよね」 などと、昔ながらの和風甘味ファンのような顔ができそうな気がしています。
その② <ふうてんの寅さん> 「男はつらいよ」は、確か48話続いたのだったっけ。日曜日になると父がテレビでこのシリーズを見ていた。学校の遠足だったか、職場の研修だったか忘れたけど、バスについていたテレビで「男はつらいよ」を放映していたような気がする。こちらが見る気もないのに、彼はあのイントロの曲とともに、ずっと身近な存在だった。ただぶらぶら遊び歩いてるだけで、どこがいいんだろう、とよく知りもしないのに、なんとなくわかったような気がしていた。美人女優をとっかえひっかえしているのも、やっかみ半分、面白くなかった。 しかし、先日読んだ早川茉莉さんのエッセイに、やはり寅さんが食わず嫌いだったことが書かれていて、そのことが頭にあったせいか、TSUTAYAに行ったときに、邦画コーナーへ直行。せっかくなら好きな女優さんが出演しているのを借りようと、マドンナ役が竹下景子さんのを借りる。 寅さんのセリフもさることながら、会話の間(ま)がいいのである。台本に無い部分の醸し出す雰囲気といったらいいのか。 これはもう演技がどうのというよりも、渥美清さん(って広辞苑に出てるのね~)という人間が持つ天賦の味わいとしかいいようがない。
というわけで、今まではなから嫌っていたり、敬遠していたりするものでも、まだまだ発掘の余地あり、という話。
それにしても、白玉クリームあんみつのくだり。 おいしい食べ物をさもおいしそうに表現して書けるようになりたいものです。
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