| 2003年07月23日(水) |
「おひさまがおかのこどもたち」 |
ベスコフの初期の作品です。(初版は、1898年。)
「1ねんのうた」に出てくる柔らかで愛らしい子どもたちの絵と比べると
少しゴツゴツとした感じがするなぁ…という印象を受けました。
本をめくってみると、画集を見ているような感じ。
「おひさまがおか」の子どもたちの夏の1日の様子が綴られています。
朝一番は、にわとりとぶたの世話。
ベスコフの作品というは、
ちゃんとおうちの仕事を子どもたちが担っている姿を
さりげなく自然に(当たり前に)描いていていいなぁと、いつも思います。
そして、午前中は、まずお勉強なんですね…くすっ。
どこの国の子どもたちも一緒♪
それにしても、この先生…ロッテンマイヤーさんみたい…笑。
お勉強が終わった後、
子どもたちはゆったりと自然の中で、
夏の時間を過ごしています。
子ども用のはたけとか、
マロニエのこかげのブランコやシーソーとか、
のいちごの秘密の場所とか…う〜ん、うらやましい♪
ところで、北欧の夏はいつまでも明るいんですね。
そういえば、夏にカナダへ行った時も、
9時を過ぎても明るかったことを思い出しました。
(おかげで、明るい間中、遊び回っていましたが…笑。)
明るい夏を喜ぶ「夏至祭り」
ベスコフは「リーサの庭の花まつり」でも夏至の喜びを絵本にしていて、
夏至というのは格別の意味を持っているのだなぁと感じられます。
そういえば、クリスマスは冬至の頃。
ヨーロッパでは冬至と夏至が節目なんですね、きっと。
日本では、どちらかというと、そういう季節の行事は
春分と秋分に重きをおいている感じがするので、
習慣の違い…おもしろいです。
___________________________________ 「おひさまがおかのこどもたち」
エルサ・ベスコフ/作・絵 石井登志子/訳 徳間書店
2003年発行
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