木陰の本棚<書庫>
絵本と読み物のあれこれ

2002年06月30日(日) 「すきまのじかん」

アンネ・エルボー・作 

木本 栄・訳  ひくまの出版  2002年3月初版
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アンネ・エルボーの新刊が図書館で目にとまりました。

「すきまのじかん」・・・

その邦題にひかれ、借りて帰りました。



「すきまのじかん」とは、ゆうぐれどきの、

ちょうどおひさまのじかんと、やみのじかんが入れ替わるあいだの、

ほんのわずかなじかんのことです。

私はこの「すきまのじかん」の、

ちょっと薄明るく、ちょっと薄暗い・・・

赤ワインのビンを透かしたようなひとときが好きです。


それはたとえば・・・

夏の夕暮れに、

琵琶湖に夕凪がおとずれて、

岩にあたる音だけが、ちゃぷちゃぷと、聞こえてくる時間。

太陽が沈んだ後も、その名残を惜しみながら、

そおっとふれるような微風の中に、身をおいていると、

とても心が落ち着くのでした。

そんなふうに、「すきまのじかん」というのは、

実はとても大切なじかんなのではないかと思うのです。


    
さて、アンネ・エルボーの描く「すきまのじかん」。

この方は、「すきまのじかん」というもので、

なんて素敵なお話を描くんでしょうね♪

きっと、彼女も「すきまのじかん」のひとときが、

大切な時間なんだろうなぁ・・・と、思います。


優しい色使いの絵が、何とも言えず、

・・・ああ、いつかお手元本にしようと、決めました。


ところで、

娘にこの本を読もうと思い、「すきまのじかん」と題を読んだ途端、

「すきまって、なあに?」という質問をうけました。

そっか・・・娘には「すきま」の認識がまずなかったのね。

そこで、まず、「すきまってね、このゆうちゃんのおふとんと

ママのおふとんの間の、このちょっとあいているくらいのこと」と

説明しました。

彼女は「ふぅ〜ん」とは言っていましたが、

さてはて、わかったんだか、今一つわからなかったんだか・・・(^^;

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