アンネ・エルボー・作
木本 栄・訳 ひくまの出版 2002年3月初版 __________________________________
アンネ・エルボーの新刊が図書館で目にとまりました。
「すきまのじかん」・・・
その邦題にひかれ、借りて帰りました。
「すきまのじかん」とは、ゆうぐれどきの、
ちょうどおひさまのじかんと、やみのじかんが入れ替わるあいだの、
ほんのわずかなじかんのことです。
私はこの「すきまのじかん」の、
ちょっと薄明るく、ちょっと薄暗い・・・
赤ワインのビンを透かしたようなひとときが好きです。
それはたとえば・・・
夏の夕暮れに、
琵琶湖に夕凪がおとずれて、
岩にあたる音だけが、ちゃぷちゃぷと、聞こえてくる時間。
太陽が沈んだ後も、その名残を惜しみながら、
そおっとふれるような微風の中に、身をおいていると、
とても心が落ち着くのでした。
そんなふうに、「すきまのじかん」というのは、
実はとても大切なじかんなのではないかと思うのです。
さて、アンネ・エルボーの描く「すきまのじかん」。
この方は、「すきまのじかん」というもので、
なんて素敵なお話を描くんでしょうね♪
きっと、彼女も「すきまのじかん」のひとときが、
大切な時間なんだろうなぁ・・・と、思います。
優しい色使いの絵が、何とも言えず、
・・・ああ、いつかお手元本にしようと、決めました。
ところで、
娘にこの本を読もうと思い、「すきまのじかん」と題を読んだ途端、
「すきまって、なあに?」という質問をうけました。
そっか・・・娘には「すきま」の認識がまずなかったのね。
そこで、まず、「すきまってね、このゆうちゃんのおふとんと
ママのおふとんの間の、このちょっとあいているくらいのこと」と
説明しました。
彼女は「ふぅ〜ん」とは言っていましたが、
さてはて、わかったんだか、今一つわからなかったんだか・・・(^^;
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「読み物memo」に「イギリスとアイルランドの昔話」をupしました。
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