木陰の本棚<書庫>
絵本と読み物のあれこれ

2002年06月01日(土) 「ほたる」

神沢利子・文 栗林 慧・写真

かがくのとも2002年6月号(福音館書店)
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6月に入り、そろそろホタルの季節です。

毎年、この時期になると少し早めに夕食を済ませて、

自転車に乗って、ホタル狩りに出かけます。


私が子どもの頃は、ちょっとそこらの川へ行けば、

どこにでもホタルはいましたので、

本当にホタルを網で取って、虫かごに入れて連れて帰り、

蚊帳の中に放って寝たようなことがありましたっけ・・・。

(要するに、田舎育ち・・・。)

今はもう、「ホタル狩り」と言っても、

実際にホタルを狩ることはないですよね・・・。

ホタルのぽうっと光るさまを楽しんで、満足して帰ってきます。

それでも、娘にしてみたら、とても印象的な出来事らしく、

ホタルを見に行った場所を自転車で通りすぎるたびに、

「ここに、ホタルさんいたよね〜」と、

ニッコリしながら言ってくれます。


この本は、ホタルの一生を、写真でずっと追っていきます。

ホタルの卵って、暗い夜に、うっすら光って見えるのですねぇ・・・。

ホタルは卵から孵って、水中→地中→地上と、

3度も自分の住む場所を移していきます。

なんだかそのことに、とても感動してしまったのでした。


娘は、ホタルのオスがしんでしまうということが、

とても気になったようで、

「どうして、ホタルさんは死んでしまうの?」と

何度もたずねてきました。

「ホタルさん、自分のお仕事を終えると、死んじゃうんだよ」って

こたえるのですが、

娘は「ふ〜ん」と言いながらも、納得してない様子。


ホタルって、成虫になるまでは地味ですが、

成虫になったとたん、美しく輝いて、

そして次世代の命の種を残して死んでいく、

とてもはかないいきものですね・・・。


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