木陰の本棚<書庫>
絵本と読み物のあれこれ

2002年04月08日(月) 「すきですゴリラ」

アンソニー・ブラウン・作 

山下 明生・訳  あかね書房
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この本の復刊を、娘も私も心待ちにしていました♪


アンソニー・ブラウンという人は、

シュールレアリズムな作品を描く作家さんで、

この本のハナと同様、彼自身「ゴリラ」が好きなんだそうです。

確かに彼の作品の多くに、ゴリラが登場いたします。

娘が3歳の頃、この本に興味があって、まずは借りることに・・・

あいにくいつも利用する図書館にはなくて、他館取り寄せいたしました。

そうしましたら、娘のとても気に入ってしまったのです♪

じゃあ、我が家の1冊に!・・・と思ったら、なんと品切れ!

ふぅ!・・・こんなときは、とてもがっかりします。


復刊されて、世の中で一番喜んでいるのは、

我が娘ではないかと思うぐらい、このところ毎日読んでいます。(*^^*)


   ハナはゴリラがだいすき。

   ゴリラの本もいっぱい読んだし、テレビだって見たし、

   絵もいっぱいかいた。

   でも、ハナはまだいちども、いきているゴリラをみたことありません。

   ハナのおとうさん、仕事が忙しくって、ハナを動物園へ

   連れて行ってくれるひまがないんです。・・・


この本には、お母さんが登場しません。

登場どころか、気配すらないのです。

たぶん、ハナはパパと二人で暮しているんだと思わせる設定です。

パパは仕事が忙しくって、ハナと遊んでくれません。

だから、ハナはとてもさびしそうです・・・。


娘は、ハナがポツンと一人でテレビを見ている様子が

とても気になるようで、

「ハナ、とっても寂しそうだね・・・」とぽつり・・・。


去年の秋に、我が家もパパの仕事先が変わって遠くになったため、

2日に1度、パパは向うの寮にとまることになりました。

ただでさえ、秋は寂しいのに、パパが今日はいない日だとわかると、

娘は、その寂しさを紛らわすために、

勝手にテレビをつけるようになりました。

私も娘があまりにも「寂しい、寂しい」というのに負けてしまって、

ついつい、テレビのにぎやかさを求めてしまったのです。

(今では、ちょっと後悔・・・)

娘が、ハナが寂しそうね・・・と強く感じたのは、

そんな自分の姿を見ているのかも知れません。

それだからこそ、ラストは、娘も嬉しそうなんです♪・・・ふふっ。



それにしても・・・チンパンジーの絵、

なんてリアルなのかしら・・・。

チンパンジーの心まで見えてきそうです。


あ、それからね、

娘は絵のいろんなところに、隠された遊びを見つけるのを、

楽しみにしているようです、うふふっ♪



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スズ [木陰でひと休み]

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