アンソニー・ブラウン・作
山下 明生・訳 あかね書房 __________________________________
この本の復刊を、娘も私も心待ちにしていました♪
アンソニー・ブラウンという人は、
シュールレアリズムな作品を描く作家さんで、
この本のハナと同様、彼自身「ゴリラ」が好きなんだそうです。
確かに彼の作品の多くに、ゴリラが登場いたします。
娘が3歳の頃、この本に興味があって、まずは借りることに・・・
あいにくいつも利用する図書館にはなくて、他館取り寄せいたしました。
そうしましたら、娘のとても気に入ってしまったのです♪
じゃあ、我が家の1冊に!・・・と思ったら、なんと品切れ!
ふぅ!・・・こんなときは、とてもがっかりします。
復刊されて、世の中で一番喜んでいるのは、
我が娘ではないかと思うぐらい、このところ毎日読んでいます。(*^^*)
ハナはゴリラがだいすき。
ゴリラの本もいっぱい読んだし、テレビだって見たし、
絵もいっぱいかいた。
でも、ハナはまだいちども、いきているゴリラをみたことありません。
ハナのおとうさん、仕事が忙しくって、ハナを動物園へ
連れて行ってくれるひまがないんです。・・・
この本には、お母さんが登場しません。
登場どころか、気配すらないのです。
たぶん、ハナはパパと二人で暮しているんだと思わせる設定です。
パパは仕事が忙しくって、ハナと遊んでくれません。
だから、ハナはとてもさびしそうです・・・。
娘は、ハナがポツンと一人でテレビを見ている様子が
とても気になるようで、
「ハナ、とっても寂しそうだね・・・」とぽつり・・・。
去年の秋に、我が家もパパの仕事先が変わって遠くになったため、
2日に1度、パパは向うの寮にとまることになりました。
ただでさえ、秋は寂しいのに、パパが今日はいない日だとわかると、
娘は、その寂しさを紛らわすために、
勝手にテレビをつけるようになりました。
私も娘があまりにも「寂しい、寂しい」というのに負けてしまって、
ついつい、テレビのにぎやかさを求めてしまったのです。
(今では、ちょっと後悔・・・)
娘が、ハナが寂しそうね・・・と強く感じたのは、
そんな自分の姿を見ているのかも知れません。
それだからこそ、ラストは、娘も嬉しそうなんです♪・・・ふふっ。
それにしても・・・チンパンジーの絵、
なんてリアルなのかしら・・・。
チンパンジーの心まで見えてきそうです。
あ、それからね、
娘は絵のいろんなところに、隠された遊びを見つけるのを、
楽しみにしているようです、うふふっ♪
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