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2009年07月19日(日) |
「GOEMON」「天使と悪魔」「愛を読むひと」 |
またしばらく放置してしまった…!とりあえず先月と今月観たもの順番に。長いので二回に分けます。
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■ GOEMON 「CASSHERN」に続くキリヤ作品第二弾、豪華絢爛戦国絵巻。ゴシック調のセットや衣装、ざらざらした映像美、人としてありえない(笑)ド派手なアクション等は相変わらず独特ですが、ゲームやアニメが好きな人なら抵抗なく受け入れられるんじゃないかな。私はすごく面白かったです。というか私、キリヤ監督が好きなんです!中二病だと言われるのも自己満足だと言われれるのもわかる。わかるけど、なんていうか、その青臭さをこそ愛しく思うの。言いたい人には言わせておけばいい。監督にはこれからも信念のまま己の美学を追究して映画を撮り続けてほしいです。断固応援する!がんばれ! あと江口洋介かっこよかった〜。もう溜息が出る肉体美!あれはCGじゃないよね?(笑) 要潤や玉山鉄二もナイス怪演でいろいろ眼福でございました。
■ 天使と悪魔 「ダヴィンチ・コード」よりずっとテンポよくわかりやすくまとまっていた気がします。ただやっぱり原作の要素全てを詰め込むことはできないから(脚本に問題があると言いたいわけではなく、時間の制約がある以上それは仕方がないことだと思う)、小説と比べると大味な印象ですね。真犯人の生い立ちに関する秘密もカットされていたので動機がいまいち弱いような…(いやでもあの部分はあえてカットしたのかな…) あとラングドン教授の推理が優秀すぎて(笑)見ている我々が割と置いてけぼりというか、終始客観的に眺めているだけであまり物語に入り込めない感じはあります。でもあちこちまわって名所観光気分になれたし(笑)映画館で観て正解だと思いました。 それからユアンが予想外に良かったです。最初キャスティング聞いたときはなんかイメージと違う〜って思ったんだけど(笑)全然そんなことなかったよ。憂い顔、思い詰めたような表情も似合いますね。
■ 愛を読むひと やるせない話でした。歳の差恋愛に始まってやがて人間の尊厳を問うシリアスな展開に。やってない罪をかぶるほど守りたい秘密だったのか?と疑問に思うかもしれないけど、マイケルはそんなハンナの気持ちがわかっていたわけで。だから彼女の尊厳を守るために、助けられる場面で助けなかった。そしてその選択が正しかったのかどうか残りの人生で思い悩むことになる。ハンナの悲しみも大きいけれどマイケルの苦悩も相当だと思います。ただラストシーンでは、マイケルが娘に全てを話そうとするところでエンディングを迎える。マイケル自身の気持ちに多少整理がついた、一歩踏み出したという意味で、ここに唯一の救いがあるような気がする。 ハンナは年を経て刑務所の中で再会してからもマイケルに向かって「kid」って呼びかけるんですよね。本当は本気で彼を愛していた、親子ほど歳が違っても大切な存在だった、その気持ちをわざと裏返して半ば自分に言い聞かせるための「kid」だったんじゃないかなと。想像するとすごく切ないです。 あと個人的にレイフが朗読をカセットに吹き込むシーンがお気に入り。舞台の人だし滑舌良いよね…!あのカセット私が欲しいくらいだ。そういえばレイフが朗読した「イングリッシュ・ペイシェント」のCDも持っていますよ…!(どんだけ…) 少年時代のマイケル役・デヴィッド・クロス君がすごく上手かったです。レナ・オリンも久々に見たなあ。いろいろ考えさせられる映画ではあったんだけど、でもスティーヴン・ダルドリー監督作としてはやっぱり「めぐりあう時間たち」が好き。私の中であれを超えるものは当分出てこないと思います。
****** GOEMON
2009年 日本 監督:紀里谷和明 出演:江口洋介、大沢たかお、広末涼子、奥田瑛二 (劇場鑑賞)
****** 天使と悪魔 【ANGELS & DEMONS】
2009年 アメリカ / 日本公開 2009年 監督:ロン・ハワード 出演:トム・ハンクス、アイェレット・ゾラー、ユアン・マクレガー (劇場鑑賞)
****** 愛を読むひと 【THE READER】
2008年 アメリカ・ドイツ / 日本公開 2009年 監督:スティーヴン・ダルドリー 出演:ケイト・ウィンスレット、レイフ・ファインズ、デヴィッド・クロス (劇場鑑賞)
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