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2008年02月13日(水) 「L change the WorLd」

これはもう完全にデスノートとは別物ですな…。スピンオフってこういうものなのかしら。

しかし松山ケンイチ君のLっぷりは相変わらず素晴らしかった。ほんとうに素晴らしかった。ほんとうに素晴らしく可愛かった。彼のLは、厳密にいうと原作のLとは微妙に違うと思うのですが、それでも松ケンLというひとつのキャラクターを確立していて、矛盾した言い方になるけど時折原作のLよりLっぽい…というか明らかに原作Lとかけ離れた言動があっても松ケンLならそれもアリかな!と納得してしまう不思議な魅力があると思います。比較的コアなデスノファンでも彼の役作りには異存がないんじゃなかろうか。
ただ、これは役作りじゃなく設定の所為だと思うんだけど、映画のLって妙に人間味あふれてますよね。まっとうな正義感を持ち、不器用で感情表現が苦手なだけのツンデレ青年に見える。それはそれで別に構わないんだけど、なんていうか人物像が単純化、もしくはありがちでわかりやすい形に一般化されてるみたいで少々勿体ない気がしないでもないです。原作Lはもっと奥深い変人だから。

そんなわけで松ケンLには満足でしたが肝心のストーリーがちょっとどうなのこれ…。スケールだけ大きくて脚本は穴だらけっていう、どこかハリウッドめいたダメさ加減だった気がする。新種とはいえこんなウイルス(感染したら即発症即死亡。でもワクチン使えば即座に完治w)があるのか?という疑問はひとまず置いとくとしても、お父さんがなぜ娘にウイルスを託したのかわからないし(もっと安全な方法があるだろう)、そもそもワタリとどういう関係だったのか不明だし、Kがテロリストだと判明した以降いつまでも表向き研究者として堂々と行動できるのもおかしいし、お父さんの旧友の医師のところになんて警察かKがまず真っ先に手を回すだろうし、それにあのナンチャンFBIは何?誰も知らないLの隠れ家になぜ当然のように現れる?しかも「やあFBIだ。今から君を補佐するよ」って、ええええぇぇLの素顔は警察もFBIもICPOも知らないトップシークレットなのになぜ彼がLだとわかるのぉぉぉーーー????
という感じでした。ほんとナンチャンは何のために出てきたのか本気で意味不明…。ついでに高嶋政伸の存在意義も軽く不明です。

福田麻由子ちゃんは健闘してたなー。すごく迫真の演技だった。彼女とLが良かっただけにつくづく脚本が勿体ない。勿体ないといえばハリウッド慣れしてる工藤夕貴に英語のセリフが一言もなかったのも勿体ないと思います(笑)。ペラペラなのに!
ところで感染の描写とかけっこうグロいなと思っていたら監督が「リング」の中田秀夫なんですね。確かにお父さんが発症して悶絶するシーンはちょっとしたホラーだったよ。怖かった。

それにしても松ケンLはほんとうに素晴らしかった…(わかったから!)
なんかあれこれ文句言ったけど結局のところLが可愛かったからまあいいやーというのが本音だったりしますテヘ☆ グッジョブ松山くんおつかれさま!



******
L change the WorLd

2008年 日本
監督:中田秀夫
出演:松山ケンイチ、福田麻由子、工藤夕貴、
鶴見辰吾、高嶋政伸
(劇場鑑賞)


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