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2007年10月31日(水) 「クローズ ZERO」

電車男と花沢類で不良の映画なんて大丈夫なのか…?と少々不安に思ってましたが(笑)、いやー余計な心配は無用だったよ!二人とも見事にワルカッコイイです。おもしろかった!
原作マンガは知らなくても大丈夫(私も読んでません)。時間軸的に原作以前の出来事を描いたオリジナルエピソードだし、何よりストーリーが単純明快でわかりやすい。鈴蘭高校という不良のメッカみたいな男子高を舞台に、その中で頂点に立つべく熱い戦いを繰り広げる男たちのドラマです。“頂点に立つ”というのはつまり、ただ強いだけではダメなのね。強さを示して納得させたうえで人を率いて、やがては鈴蘭全体を統一・制御しなければならない。その偉業を成し遂げた者はまだおらず、学校内はいくつかの派閥に分かれた状態。現在頂点に一番近いと言われているのが山田くん演ずる芹沢多摩雄という3年生なんだけど、そこに小栗くん演ずる転入生・滝谷源治が殴り込みをかけてくる。

…という話なので、終始ケンカ、ケンカ、ケンカの連続。もう暇さえあれば殴り合い。でも決して嫌な感じのバイオレンスではなく、最近はハリウッドメイドのCG多用ド派手アクションを見慣れている所為かな、拳ひとつで正々堂々と戦うガチンコ肉体バトルはかえって新鮮な眺めでありました。すごく迫力あったよ!(痛いけどね!) それから登場人物もみんな筋金入りの荒くれ者ながら根っからの悪人じゃなくて、こう、ちょっと一昔前の不良(笑)のイメージっていうか? 情に厚いし、曲がったことを嫌い、女子供(子供は出てこないけど)は危険にさらさず、負けたら相手の強さを潔く認め、そして訪れる宿命の戦いに挑む…って何かに似てるこの世界観…ああ「北斗の拳」!そりゃ私が好きなはずだわ(笑)。鈴蘭制覇というのは言ってみればラオウの覇業のようなものです(嘘です)。
でもねーノリとしてはほんと北斗の拳ていうか。非常にマンガ的。とても良い意味で。ところどころギャグが混じったり、王者同士の戦いになると突然雨があがるベタな演出とか制服のまま歩いて手術室に入るとか(ありえないだろ!笑)やべきょうすけのボスのあの計らいとか、あとケンカは絶対死ぬまでやらないし、ていうかこんな暴力映画で結局一人も人が死なないし!(笑) ほんと良い意味でマンガなんだよ。そこがスッキリと気持ちいい。私はこういうの好き。

小栗くんはかっこよかったです。かっこよかったです(二回言った)。血の気の多い目つきで暴れまくって、今までにないワイルドな一面を見せてくれた。かと思うと時折めちゃくちゃ可愛かったりしてさ〜〜〜!突然えぐえぐ泣き出したりするんだよ!やだもうどうしようこの子!それに結構単細胞キャラだし(笑)、バトルの時の迫力とかわゆい場面のギャップがたまらなくて私はほとんど身悶えました。あと、終盤雨の中で前髪をかき上げるシーンの美しさは必見だと思う。すごい色気…!ねぇ見て!ここに美しい野獣がいるわ!
一方の山田孝之くんもまた一味違った雰囲気のかっこよさで、鈴蘭制覇に王手をかけた者の貫禄とでも言えばよいかな、うわーこいつ本気になったら怖いぞ、っていうオーラがにじみ出ているかっこよさ。どこかイッちゃってるというか、小栗くんは常にメラメラと野心的な瞳をしてるんだけど彼は殴り合いのシーンでも冷たく笑ってちょっと瞳孔開いちゃってる感じ。

小栗くん山田くん以外のキャストもみんな熱演で素晴らしかった。欲を言えばそれぞれの登場人物をもう少し深く掘り下げてほしかったかな…んーでも映画じゃ時間が限られてるし仕方がないか。原作キャラも出てきてると思われるのでマンガ読んでる人はもっと楽しめるのかもしれません。あ、それから無理矢理黒木メイサを絡ませる必要はなかったんじゃないかと(笑)。潔く男たちだけのドラマにしてしまってもそれはそれで面白かったと思います。




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クローズ ZERO

2007年 日本
監督:三池崇史
出演:小栗旬、山田孝之、やべきょうすけ、黒木メイサ
(劇場鑑賞)



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