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2003年10月21日(火) 魔界転生

10/20・21の二日間、新宿のシアターアプルで上映されてました。友人が招待券を持ってるというのでちゃっかり便乗。いやあナレーションが入ったり誰かが登場するたびに“三代将軍 徳川家光”(←毛筆フォント)とかばばーんとテロップが出たりする時代劇を久々に観たよ。まあそうは言っても完全な時代劇というよりほとんどSF、山風大先生の同名原作の映画化です。島原の乱で命を落とした天草四郎が甦り、彼が用いる妖しの秘術によって宮本武蔵やら柳生但馬守やら歴史に名立たる剣豪達が一同に集結!…って、あれ?もしかして和製「リーグ・オブ・レジェンド」…?(違います)


たしか窪塚君が主演の映画でしょ?程度の予備知識しかなかった不届きな私ではございますが、比較的エンターテイメントな感じに仕上がっていたのでそこそこ楽しめました。キャストも豪華だし。ただ、全体的に説明不足で大味です。アクション(チャンバラ)がすごい!とかCGがすごい!とか(部分的にはすごい所もあったけど)、ストーリーが上手い!とか、どこかひとつでもおおっ!と思わせる面があればよかったのに。
特に窪塚君は主役なのにいまいち影が薄くて残念だった。でもこれは別に彼が悪いわけではなくて脚本が弱い所為じゃないかと思うんだけど、つまりバランス的に柳生十兵衛vs.魔界の刺客達の戦いに比重がおかれてしまったために、じゃあ天草四郎って何だったの?結局何がしたかったの?単なる錬金術師?みたいな疑問がちょっと残ってしまうのね。しかもラストは割とあっさり成敗されてしまうので少々物足りない。その辺原作ではどうなってるんだろう。原作ちょっと読んでみたいな。面白そうだよ。
あーそういえば全然関係ないんだけど、観てて何となく篠原烏童の「セフィロト」(むしろ「不法救世主」の方か?)を思い出したなあ。話はまったく違うのにどことなく雰囲気が似てるというか、「いずれまた必ずや相まみえようぞ!」とかそんなセリフこっちにもあったような。


えーとそれで、魔界側の刺客達でいい味出してたのは、まず加藤雅也。目つきがワイルドで素敵。私やっぱこの人カッコイイと思うんですけどどうかしら。「マッスルヒート」の時もそうでしたが、あんまり歳をとらない気がします。二十年前近く前から印象がほとんど変わらない。あとは、古田新太が良かったです。「恋に唄えば♪」の時はう〜んなんだかなあ〜って感じだったけど今回すごくハマり役だった。時代劇特有の大仰なセリフがサマになっていて、これって発声・発音がしっかりしてるってことだろうなあ。
最初のこの二人が良かったからこの後の魔界人はいまいちインパクトに欠けてしまった感じでした。あ、でも麻生久美子はなかなか良かったな。インパクトという点では家康を演じた麿赤兒もかなりのものがありましたがね(笑)。ハンニバルのゲイリー・オールドマンといい勝負ですね!(嘘です)
それから杉本哲太って髷が似合うじゃん! ちょっと意外な発見でした。




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魔界転生

2003年 日本
監督:平山秀幸
原作:山田風太郎『魔界転生』
出演:窪塚洋介、麻生久美子、
佐藤浩市、杉本哲太
(劇場鑑賞)


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