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ちょうどこの前「K-19」を見たばかりだったので似たような潜水艦モノかと思ってたらそういうわけでもなくて、というか、全然違いました。むしろちょっとだけ「ゴーストシップ」に通ずるテイスト、かな。あれをきちんとしたサスペンスにした感じです。
率直な感想としては、なかなか面白かったです。ホラーなんだかサスペンスなんだかよくわからないこの曖昧さが良い。いや、茶化してるわけじゃなくて、ほんとにそれがこの映画のポイントだと思うのね。ミステリ風な筋書きに集中してると唐突に脅かされるし、かといって怖がるつもりで身構えてると今度は推理させられる。話がある程度進んでもどういう構えで見てればいいのか判断つきかねて、その状態のまま上手いことラストまで引っ張られます。これで「ゴーストシップ」みたいなオチは勘弁してくれよ!などと一抹の不安を抱いていたんですが(笑)。その点こっちは硬派なサスペンスとして仕上がってますのでご安心あれ。 あとストーリー的にも潜水艦という舞台装置がきちんと生かされていたと思いました。「K-19」みたいな派手さはないけどその分静けさとか閉塞感とか地味な方向の演出はしっかりしてる。
ただこの「ビロウ」という邦題はもう少し何とかならなかったんでしょうか。カタカナで「ビロウ」ってなんか間抜けじゃん。それに“below”って単語をぽつんと出されても英語不得手な生粋ジャパニーズの私としてはどうもいまひとつピンとこないしさー。でもまあ「恐怖の潜水艦/Uボートに潜む謎!美人看護婦の運命は…!」とか火サスみたいなタイトルつけられるよりは遙かにマシだけどね(ていうかこんなタイトルいまどき誰もつけんだろ)。見終わってみると、ああなるほどbelowか、と納得します。一応。
****** ビロウ 【BELOW】
2002年 アメリカ / 日本公開:2003年 監督:デヴィッド・N・トゥーヒー 出演:マシュー・デイヴィス、ブルース・グリーンウッド オリヴィア・ウィリアムズ、ホルト・マッキャラニー (劇場鑑賞)
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