一日後記

2004年05月20日(木) 患部写真。

昨日『サンモンシャシン』の文を考えていた時、
とある知人が産婦人科にかかった一件が浮かんできた。

女性ならおそらく一度はデリケートゾーンの痒みというものを
体験したことが絶対ある多分あると思うけれど、
彼女の場合もまたそうだった。
ただ、なかなか痒みが引かなかったので病院に行ったところからの話。


その産婦人科の先生は、お年を召した大変品のいい女医さんで
診察もとても丁寧なのだそうである。
その上品な先生の丁寧な診察の後、身支度を整えた知人は
神妙な顔をして尋ねた。

『あの、これってもしかしてインキンですか?』

…いきなりそこかよ。
知人とはいえここに話が飛ぶところがこわい。

するとその先生、ちょっと驚いた顔をなさってからホホホと
品のいい笑いを浮かべた後でこうおっしゃった。
『あらあら…若いお嬢さんがそんな言葉言っては。ホホホ。』

そしておもむろに本を取ってパラパラとめくり
『ほぉら、これがインキンよ。』(あくまでも上品に)
と、どアップの患部写真を知人の目の前に差し出したそうである。

知人にとってはその写真よりも、
上品な笑顔でインキンの写真を出す先生の方が
はるかにインパクトが強いと言っていた。


何物にもかなわぬ笑顔というのは、素晴らしい。



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