Experiences in UK
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2005年07月04日(月) 第98-99週 2005.6.20-7.4 ブレナム・パレス再訪、コッツウォルズ再訪

先々週のロンドンは晴天が続き、連日、最高気温が30度前後で推移しました。ごく一部のデパートやレストランを除いて、クーラーというものが存在しない世界で30度というのは、なかなかつらいことです。

(コッツウォルズ方面への小旅行)
そんな暑いなか、ロンドンを訪れた親類と一緒にコッツウォルズ方面への二泊の小旅行に出かけました。一定の制約のなかで英国の魅力を感じてもらうべく計画した旅程は、ざっと以下の通りでした。

初日、ロンドンから高速道路M40にのって北西の方角を目指し、オックスフォードを抜けて隣町ウッドストックにあるブレナム・パレスに立ち寄り、屋敷の内外を一回り見学した後、そのまま国道でコッツウォルズ地方へ進入。小川に沿った文字通り素朴な村アッパー&ローアー・スローターズを散策した後、「リトル・ベニス」と呼ばれる川辺の町ヴォートン・オン・ザ・ウォーターのB&Bに投宿。

二日目、ヴォートン・オン・ザ・ウォーターでのショッピング等の後、「コッツウォルズでもっとも美しい村」と言われるバイブリーまで車を走らせ、ハニーカラーの家並みが続くアーリントン・ロー近辺を歩き、トラウト・ファーム近くのパブでランチ休憩。その後、コッツウォルズ南東に位置するテトベリー、ケルムスコットという小さな村を回ってからコッツウォルズ地方を離れて高速道路M4にのり、テムズ河沿いの村ソニングの由緒正しきB&B ”The Bull Inn”(5月2日、参照)に投宿。

翌朝は、再びM4でウィンザー城に向かい、観光・ショッピングの後、メイデンヘッド・ロードをまっすぐに北上してマーローのこれまた由緒正しきホテル、コンプリート・アングラーでのアフタヌーン・ティの後、ロンドンへの帰路につくというコースです。

(ブレナム・パレス再訪)
ブレナム・パレスは二回目の訪問でしたが、今回、非常にお得な発見をすることができました(一度目の訪問は、3月7日、参照)。
ブレナム・パレスでは、追加料金を払うことなく、ガイドといっしょに屋敷の中を回れるツアーがあります。前回の訪問時は、屋敷の歴史やら美術品の来歴などのややこしい説明を英語で受けてもよく理解できなくて退屈だろうと思い、ツアーには参加しませんでした。ところが、今回、聞かれるままに入り口で日本人である旨を告げると、日本語が達者な女性のベテラン・ガイドによるツアーに案内してくれました。その結果、たまたま同時に入館したもう一組の日本人観光客といっしょに、丁寧な説明付きでくまなく館内を巡ることができました。
ガイドの方は、日本語も説明も非常に上手で(お人柄も素晴らしい方でした)、今回は屋敷の魅力をたっぷりと堪能することができました。

(コッツウォルズ再訪)
コッツウォルズも今回が二度目の訪問でした(一度目の訪問は、04年5月10日、参照)。
しばしば言われる「意気込んでやってきたけど単なる田舎だった」というコッツウォルズ評は、(田舎が好きでない方にとっては)まさにその通りなのですが、ヴォートン・オン・ザ・ウォーター辺りはかなり商業化が進んでいて賑やかになっています。広範囲な観光地コッツウォルズの中でも定番の町と言えましょう。我々も、この町で夥しい数の日本人観光客に遭遇しました。
ただそれでも、日本の軽井沢や(由布院もかな?)のように観光化が一定の矩を超えてしまうことがないところは、英国らしいといえるかもしれません。カントリーサイドとしての魅力はまだまだ失われていません。日英でなぜそのような違いが出るのかは、私にとって深いナゾです。

今回、個人的に楽しみにしていた訪問地は、観光化からまだまだ遠い距離にあるテトベリーとその隣村のケルムスコットでした。このような村々は、都会で暮らしている者にとって非日常を感じさせてくれるところにその魅力があるのだろうと思います。
テトベリーには、テムズの源流を示す場所があると聞いていたのですが、残念ながら時間の都合もあって、今回はそれを発見することができませんでした。
ケルムスコットは、20世紀初頭の有名なデザイナーであり、社会思想家としても名を残しているウィリアム・モリスが後半生を過ごしたマナー・ハウスがあります。モリス自体には、さして興味がなかったのですが、モリスがその自然環境を偏愛したというケルムスコットという村をみてみたいと思っていました。
細い田舎道を延々と進んだところに突然現れるモリスのマナー・ハウスは、運悪く休館日に当たり外観しか見ることができませんでしたが、ぽつぽつと農家は点在しているものの人をほとんど見かけることができず、ところどころで馬や牛が草を食べているという風景が続くケルムスコットという村は、人の生活感が希薄で、確かにここには非日常があるなと感じました。

(The Bull再訪)
前回、テムズ河ウォークの終着点としたパブ兼B&BのThe Bull Innに今回は宿泊してみました。パブ併設のB&Bにしては部屋代が高めですが、値段相応の素晴らしいB&Bでした。
前回も感じたとおり、ここの食事はなかなか美味しくて、かつ接客態度が英国にしては上々です。
英国の利用者によるB&Bレヴュー・サイトで、The Bullを賞賛するコメントともに酷評するコメントが掲載されていましたが、私としては賞賛するコメントの方に一票を投じたいと思いました。


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