Experiences in UK
DiaryINDEXpastwill


2003年10月13日(月) 第8-9週 2003.9.29-10.13 メディア・パワー、ラグビーW杯開幕

ロンドンは週ごとに寒さが増し、日も短くなってきています。こちらに来た頃は9時台でも明るかったのですが、最近は6時台で暗くなってきました。

(メディア・パワー)
10月の終わりから11月にかけて英国労働党など各政党の党大会が各地で開かれました。労働党の党大会では、落ち目のブレア首相とナンバー・ツーのブラウン財相の対立が鮮明になった一方、ブレア演説が意外に好評を博したなどの話題がありました。
そのような本筋からは離れますが、実際に党大会に参加してきた人から聞いた話のなかに非常に面白い指摘がありました。党大会の会場で肩で風を切って歩いているのは誰かというと、政治家やその秘書たちではなくて、メディアの人間だというのです。英国の政治家はすらりとした体型で紳士然とした人が多いのに対して、メディア関係者は体格がよくて傲岸な態度の人が多いということでした。その方はさらに続けて、これは日本での人間類型とは逆のパターンだと指摘されていました。

この話で興味深かったのは、メディア人の類型に関する日英の違いです。私のこれまでの個人的な印象では、日本のメディア・パワーは匿名性の高い得体の知れないものであることが多いのに対して、米国の場合はメディア・パワーを特定の個人が体現しているケースがよくあるように感じていました。
英国も同様のことが言えるのでしょうか。
第四の権力のありように関する日本と英国の違いは、これからの観察課題としたいと思いました。

(ラグビーW杯開幕)
ところで、週末にラグビーW杯が開幕しました。現在のイングランドは世界ランク1位であり、しかも今年に入ってからチームの仕上がり具合が非常に良いということで、当地での期待もたいへん高まっているようです。北半球に初めてエリス杯をもたらすか否かも注目されているところです。
ラグビー発祥の地である英国でも、普段のスポーツニュースにおけるラグビーの扱いは意外と小さいのですが、さすがにW杯となると違います。街を歩いていても、そこここのパブで「ラグビー中継しています」の掲示が出ています。
12日は、ウェールズ、スコットランド、イングランドの試合がありました。すべて生中継されており、私も全試合をTV観戦することができました。なお、この日はF1最終戦の鈴鹿GPもあって、早朝からTV三昧でした。TV中継の様子をみていると、スポーツとしてのF1のステータスは日本以上に高いように思います。F1は欧州が本場のスポーツなので当然かもしれませんが、ドライバーにしても車体、エンジンにしても英国にろくなチーム、会社はないのですが・・・。

さて、12日、英国の3チームはすべて快勝という結構な結果となりました。
スコットランド戦の相手はジャパンでしたので、幸運なことに週末にジャパンの初戦を見ることができました。ジャパンは、善戦むなしく、という感じでしたね。相手にミスが多かったこともあってスコア以上に互角の戦いをしたと思うのですが、個人的には一部スター選手(ウイングとスタンドオフ)がいい流れを断ち切った場面があったのが残念でした。もっとも、両選手ともその他の場面では非常にいい活躍をしていましたが。行くべき人が行くところと試合の流れのなかで抑えるところの判断というのは難しいものだと思いました。あとは、ディフェンスの際にエアーポケットに入り込んだように簡単にトライされる時間帯があるのも歯がゆいものでした(サッカーのドーハの悲劇のように)。
まあ、それらもその後の試合での、より早くてかつ速いパスを確実に決めるイングランドの戦いぶりをみていると、段違いの力の差というものを思い知らされましたが。
今年は、ジャパンの1勝(対米国?)とイングランド悲願の優勝に期待してW杯を楽しみたいと思っています。我が家の近くにも普段からラグビー専門のスポーツ・パブとして営業している店があるので、W杯期間中に是非1度冷やかしてみたいと思っているのですが、ちょっと怖い気もして逡巡しているところです・・・。


DiaryINDEXpastwill

tmkr |MAIL