こどもは首の長い自転車にまたがって坂を登っていたもうつかれたとおもちゃのラッパのような声で呟いて自転車を降りた後からもうひとりのこどもが胴の低い自転車で追い越していった前から足の長い黒い犬が歩いてくる先のこどもはその痩せた犬を睨むようにしながら後のこどもの背中をじっと見ていた