-殻-
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毎日にそれほどの変化はない。
今日も昨日と同じことをこなして、一日が暮れる。 今週も先週と同じように終わる。 そして今月も、きっと先月と同じように終わり、 いつの間にか今年も去年と同じように暮れるのだろう。 そして僕は思うのだ。 こうして毎週、君の部屋へ電車で通うことも、 すでに繰り返すリズムの中に埋もれている。 そしてやがていつか、 あの人の時と同じように僕等も、 静かに終わりを迎えるのだろうか、と。 時間は河のように、絶えず流れているように見えて、 実は輪のようにぐるぐると同じところを回っているのかも。 河の水も、雲になり雨になって巡っているように。 あと何度、繰り返せばいいのだろう? あと何度眠って目覚めて、 あと何度週末と月末と年末を迎えて、あと何度君の顔を見ればいいのだろう。 あと何度、僕は繰り返すのだろう。 この果てしない、日常というループを。 INDEX| PAST| NEXT | NEWEST |