ひびたわ。 INDEX|past|will
3月1日。 私達は帰路につくことにしました。 車には3号が乗っていたチャイルドシートがついたままでした。 そのまま大阪に付けて帰るのはあまりに辛いので こっちで処分してくれていいとはずしておろしました。 (1号のときから使ってる年代物なので どのみち3号が使わない年齢になれば処分するつもりでした) うちは3列シートタイプの車なのですが、 3号が生まれてからずっと1号2号が3列目のシート、 私と3号が2列目のシート、主人が運転席に座っていました。 しかしこの日から、3号が生まれる前までのように 私は助手席に、子供二人は2列目に座ることになりました。 ひとつひとつのことに、3号がいないことを思い知らされます。 私は、遺影と位牌と2つの遺骨のうち片方を風呂敷包みにし、 胸に抱えて車に乗りました。 義父母、義妹たちは名残惜しそうでした。 また来月来るねと、出発しました。 その日もまた、とてもいい天気でした。 こんな事でなければ、絶好のドライブ日和だったでしょう。 だけど、私の心は大阪に近づくにつれ重くなりました。 胸が痛くなりました。 胸の風呂敷包みをぎゅうっと何度も抱きしめました。 部屋の中には、乾いてなかった洗濯物が干したままです。 もちろん、3号の衣類も。 寝室には、警察から戻されてきた布団が、そのまま置いてあります。 3号が最後に眠っていた。 それらのことを思うだけで、どうしようもなく切なくなりました。 家に着くのが怖いような。 だけど早く帰りたいような。 マンションの前に、着きました。 私は中に入ると真っ先にリビングのサイドボードの上を片付けました。 すっかりあいたその場所に、 大事に持ち帰ってきた遺影と位牌と遺骨を並べました。 そして仏具屋で購入してきた、香炉やリンも置きました。 お寺で貸していただいた、阿弥陀様の小さな掛け軸もかけました。 (我が家は今のところまだお仏壇がありませんので・・・) 「ばぶ。ここにおってな」 荷物を運び込みました。 郵便受けには郵便物がたまっていました。 その中の2通に、手が止まりました。 1通は写真館からでした。3号が100日のころに写真をとったので 1歳の誕生記念に撮影を、という案内状でした。 もう1通は、3号を産んだ産婦人科医院からでした。 よく、銀行とかからのお知らせである、ペリペリ剥がすと 見開きになる葉書。(名前知らなくてごめんなさい) あの形式だったので、開いてみると、 「・・・ちゃん1歳のお誕生日おめでとう」 「どれだけ大きくなったかな」 の文字に、生まれた直後の3号の写真・・・ PCで処理された、キレイな葉書。 うわ、っと涙が溢れるのがわかってすぐに閉じてしまいました。 こんなときでなければ、とても嬉しかったことでしょう。 だけど今は、辛かった。 昨年の今頃、こうして生まれてきたのに。 本当なら今頃、1歳の誕生日を終えて楽しい毎日のはずなのに。 その葉書をしまいこんで、私は片付けを続けました。 ********************************** 読んでくださって本当にありがとうございます。 今日の更新、遅くなってごめんなさい。 夜8時半頃自宅に着きました。 今日、忌明けの法要を終え、お墓への納骨も済ませてきました。 冬に逆戻りしたような、寒い週末でしたね。 続きます。
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