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遺書と屍
羽月
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2008年05月29日(木)


ゆるさないでください。
ゆるさないでくださいゆるさないでくださいゆるさないでくださいわたしをゆるさないで。
何よりも唾棄すべきものだと吐き捨ててもらって構わない。お前など死んでしまえって言って。わたしが、じょうずに、せかいをあきらめられるように、わたしをゆるさないでください。
泥に沈み込むように、真綿で首を締め付けるような愚鈍さでなく、わたしを見捨ててしまって欲しい。
わたしがゆるしなどもとめないように、一瞬で、切って捨ててください。

*

せかいはただしい。
せかいはただしい。とてもただしい。にくくなってしまうくらい。あいしてしまうほどにただしい。
わたしをころさない世界。
息が詰まるほど正しく、平等で、残酷で残酷で残酷な、せかい。


*

書いてしまってから見直すととてもちゅうにびょうな日記だな。まあそれが書きたくて書いてるんだから仕方の無いことなのだろうけれど。
多分せかいは正しくて、とてもやさしい。そのついでやおまけみたいにとても不条理で、残酷で、どうしようもないほどに厳しくて。それが正しさなのかと聞かれたら多分ちがうのだろうという矛盾も孕んでいる、不安定で確実な、わたし達の生きているせかい。
愛していて、憎んでいる。焦がれていて、もう見放して欲しいと思っている。
そんな矛盾を孕んでいる。ただしくないことは、とうに知っている。