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2002年05月07日(火) へなちょこキャンプ/『お味噌まみれのおむすびちゃん』

注)この日記はキャンプから返ってきてからつづっている。
しかし、まるでその日につづっているようなインチキ日記である。


この日の日記は5月6日の出来事だ。
前回もご説明したが、インチキ日記なので1日ずれてしまった。
どこでどうずれたのかは不明である。




インチキ日記の作者
Pちゃんファミリーが去った後、しばらく

さみしい
さみしい

と嘆いていた私達であった。

しかしその後すぐに、新しいお隣さんがやってきたのである。
そのグループはお父さん、お母さん、そして5人の子供という計7人の大家族であった。

家族は力を合わせ、荷物を車からおろしていたのだが、その荷物の中にはあきらかに動物が入っていそうなケージがあるではないか!!

今度はどんな子だろう!!

私達は期待と不安で胸を膨らませていた…。

ケージに入っていた子こそ、日記のタイトルに書かれている「おむすび」ちゃん、(ブルドック)その人であった。

おむすびちゃんという名前であることを、この後その家族の一員である幼児から教えてもらうのだが、おむすびちゃんはその幼児よりからだが大きいのであった。

大草原をぐわんぐわんと走りまわるその姿は、とても女性とは思えない。
しかしおむすびちゃんは、れっきとしたレディーである。

おむすびちゃん

お隣さんはすっかりキャンプの準備も整ったようで、お父さんは子供とキャッチボールをしていた。

おむすびちゃんを撫でていいかとお父さんに尋ねると

「はい。どうぞ」

と了解してくださった。

おむすびちゃんに近づくと、おむすびちゃんはからだをひくくかがめて私達を上目づかいでジロリとにらむのであった。

いや、にらんでいるのではなさそうだ。
そう見える顔つきなだけであって、彼女は期待と喜びのまなざしを向けているようである。

恐る恐る手を近づけてみると、おむすびちゃんは喜びのダンスを舞ってくれた。
ダダン、ダダンと前足をバタバタさせ私の膝にその前足をかけてくれた。
旦那にも同じようなことをして、喜びをからだ全身で表現してくれる。

私の実家はパグを飼っているが、私はどうもこのクシャクシャ顔に弱いのである。

ブル系の犬を好きになるとやめられなくなると、以前ユーミンも言っていた。

(おむすびちゃんはブル系ではなく、ブルそのものか…。)

感極まったおむすびちゃんは、自分から「ぐれん」とひっくり返り

「私のおなかってこんな風になってんねん」

とピンク色のおなかを見せてくれた。

それがたまらなくキュートで

「おむすびちゃん、かわいいねぇ」

と、ついつい猫(犬?)なで声になってしまう。
あまりにもかわいいおむすびちゃん。
私達は二人がかりで頭からしっぽの先までなでなでしてあげた。

おむすびちゃんはその間ずっと「ぐれん」「ぐれん」と転げまわっていた。

「もー、めちゃめちゃかわいいっ……。あ、アレ?」

旦那の動きがピタリと止まった。

「ふつちゃん、…あれ」

…えっ?

旦那が指差しているのは、おむすびちゃんが転げまわっている地面部分であった。

なな、なんとそこには…( ̄□||||!!

茶色いお味噌が!!
(それもまるで麺棒でのばしたかのような状態になっているではないか!!)

そそ、そういえば…

おむすびちゃんを撫でれば撫でるほどに私達の手がベタベタしてきているではないかっ!!

ああ、分かっている。

そんなところに味噌なんて落ちてるわけがないことを…。

もう味噌もクソも一緒だ。

こうなったらとことんおむすびちゃんと遊ぶぞォ〜!!

なるべくお味噌のところにおむすびちゃんが転がらないよう注意しながら、おむすびちゃんと楽しいひとときを過ごした。

そこにおむすびちゃんのお母さんがやってきて

「この子、とっても人に慣れてるんですよぉ」

とニコニコしながら教えてくれた。

(しかしお母さんはお味噌に気づいていないようだった。)


自分のサイトに戻ってから私達は相談した。

「おむすびちゃんの家族に悪いから、すぐに手を洗いに行くのはよそう」
「うん、そうだね。少しの時間自然にここでくつろいでいよう」

そういう答えを出し、私達は自慢のコールマンの肘掛付きチェアーに座りしばしくつろぐことにした。

本当はこの手の位置を、手術中のドクターのようにしたかったのだが…。

人間とは不思議なもので
分かっていながらも、もう一度手の匂いを確認したくなるものだ。
私はコールマンでくつろぎつつ、何度も自分の手の匂いを嗅いだりしてみた。

「さ、そろそろ手を洗いに行くか」

旦那が先に手を洗いに立った。
旦那が帰ってくると次に私が立った。



それでも私達はおむすびちゃんがかわいくて、すっかり虜になってしまった。
まわりの景色よりも、おむすびちゃんばかり見ていたような気がする。
ブルドック欲しいなァ。
でもなかなか手に入らないらしいし、なんたってお値段が…。

きっとあの家族はお金持ちなんだろうなぁ。

でも、しかし。

なぜおむすびちゃんという名前なのだろう?
ま、見た感じおむすびみたいだしなぁ。



今回のキャンプはいろんなことがあった。
強風のためひどい目にもあったが、過ぎてしまうとそんなハプニングも楽しいものだ。
それになんたって、かわいい犬たちに出会えたのだから、動物好きの我々にとって最高のキャンプだった。

いよいよ我々が帰る番だ。
片付けにはいろうか。

黙々と片づけをする私達。

さみしいが、必ず終わりはくるものだ。
汚物のような鍋もきれいに洗い、
コールマンの椅子も折りたたんで車に積んだし、

さて、帰ろうか…。

「Pちゃんが男でおむすびちゃんが女なんて、おもしろいね、犬って」

と旦那が言った。

私達夫婦もそんな感じかも…

という疑問は胸にしまいキャンプ場を後にした。


…ってさ、私達のキャンプって酒飲んで動物観察しているだけではなかろうか?

それにしても、今日の日記も5日の出来事と6日の出来事がごっちゃになっているよ…。ま、いっか。


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