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2002年06月29日(土) 韓国と北朝鮮の銃撃戦の背景: 韓国側死者4人.負傷者18人

                       2002.6.29

 韓国国防省によると、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の漁船と軍警備艇が今日6月29日午前、黄海上の事実上の国境線である北方限界線(NLL)を越えて韓国との緩衝海域に進入、警戒していた韓国軍警備艇と銃撃戦となった。韓国の高速警備艇が沈没、韓国側に4人の死亡者と18人の負傷者が出た。北朝鮮の警備艇は炎上しつつ北方に去った。

 南北間の軍事衝突で死者が出たのは、1996年年9月に北朝鮮の潜水艇が韓国東部に上陸侵入し、銃撃戦で北朝鮮側24人、韓国側15人が死亡して以来である。韓国内では本格的な軍事衝突に発展するとの見方は少ないが、今回の事件が中断している南北間対話の再開に大きな影響を与えるのは必至だ。

 韓国政府は事態を重視、青瓦台(大統領官邸)で緊急国防会議を開いている。青瓦台スポークスマンによると、「30日に予定されている金大中大統領の訪日計画に今のこところ変更はない」という。

 韓国国防省が29日午後一時の緊急会見で明らかにしたところによると、午前9時54分に、黄海上の延坪島付近で北朝鮮の漁船と軍警備艇二隻がNLLを越境した。このため韓国軍の高速警備艇が警告、これを阻止しようとしたが、午前10時25分ころ北朝鮮の警備艇がいきなり射撃、韓国側がこれに応戦、散発的な銃撃戦となったという。

 その後10時50分ころに北朝鮮の警備艇がNLL北側に向かい、銃撃戦は約二十分で終わった。この銃撃戦で韓国軍の高速警備艇が沈没した。また北朝鮮の警備艇も炎上、大きな被害が出た模様だ。

 韓国の合同参謀本部作戦本部長は会見で「北側の行為は明白な停戦合意違反であり、すべての責任は北側にある」と述べた。

 黄海で本格的な南北艦艇の銃撃戦が起きたのは1999年6月以来である。 北朝鮮はかねて「北方限界線は認められない」と反発しており、今年に入って増加し,特にWカップサッカーが開催中,頻繁に韓国領海に侵入して挑発しており,領海での軍事衝突は時間の問題となっていた。

 この時期(今晩,韓国とトルコの3位決定戦がある)をねらって韓国領海に侵入し,銃撃戦を起こしていることには政治的意図がはたらいている。日本側は現在,東シナ海で撃沈した不審船の引き上げを進めており,そうなったら北朝鮮の工作船と判明することになるので,立つ瀬がない北朝鮮当局は何かしら軍事的パフォーマンスで強気の居直り行為に出よう。近いうち,北朝鮮の暴発が起こる可能性が高い。その一つの兆候といえよう。







カルメンチャキ |MAIL

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