女の世紀を旅する
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2002年06月26日(水) |
東証の暴落.円高120円台へ 【榊原英資の今後の為替相場予想 】 |
《日米の株式市場は運命共同体,今後のニューヨーク市場の下落に注目 》 2002.6.26
6月20日に予測した通り,ニューヨーク株式市場の下落につられて,東証も再度,大幅安となった.チャートを見ればわかるが,ニューヨーク市場は下落は今後,9000ドル割れから暴落に入りそうな気配である.底値は7500ドル台という説と6000ドル台もありえるという説が台頭しており,日本の投資家も暗澹たる気分にさせられている.くわえて,ドル安に歯止めがかからないから,一層,不安心理に拍車がかかっている.
●今日の市況 大幅安 東証10074円.10000円割れ寸前へ
平均株価は422円安、TOPIXは1000割れ――東京株式市場. 平均株価は徐々に下値を切り下げ、平均株価は422円安の1万74円、 TOPIXは984と1000を割り込んだ。円高が進む中、日銀による為替介入が入ったが効果は限定的だったことも株価一段安を誘った。市場では、「GLOBEXのナスダック100が、ナスダック総合指数に換算すると70ポイント安となり、きょうの米国ナスダック安を先取りして売られた。介入が入ったときに買った向きの投げが引け際の下げにつながった面もあるだろう」(東京三菱証券・師岡宏治課長)という。東証1部の騰落銘柄数が値上がり126、値下がり1307。出来高は6億7534万株。
●榊原英資の今後の為替予測 1ユーロは130円をめざすと
榊原英資前財務官は、為替相場の先行きについて「全体の大きな流れからすると、米国へのマネーの一極集中が終わり、ドル安局面に入った。
ドル円相場は当面は円高になるだろうが、日本経済がにっちもさっちも行かなくなり、再び円安になる可能性がある」との見方を示した。 榊原前財務官は「東アジア危機を契機としたドル資金への回帰、ユーロ発足に伴う悲観論と、欧州企業による米国企業の買収・合併、それに米国のITバブルなどにより、95年にはほとんどゼロだった米国への資本流入額は2001年に4550億ドルに達した。 しかし、そうした米国一極支配は終わりを告げ、いよいよユーロが第2の基軸通貨としての歩みを始めたという局面に入ってきている」と指摘する。 そのうえで「95年と比べると、ドルは貿易ウエート加重平均で50%も高くなったが、ここから20、30%下がっても不思議ではない。
ユーロは3カ月以内に1ユーロ=1ドルを超えて、1年くらいの間に同1.1ドルを目指す展開になるだろう」と予想する。
ユーロの対円相場についても、榊原前財務官は「足元では1ユーロ=117、118円近辺だが、いずれ同130円を目指すことは間違いない」とみる。 ただ、ドル円相場は非常に先行きが読みにくい、と語る。
「外国人投資家の間で、米国に対する熱狂が冷めてきている。 一方、日本は足元で何となく3月危機を乗り越え、循環的に上向きになっているが、恐らくもう一度下向きになるだろう。 再び落ちてくる日本経済と、熱狂が冷めた米国の綱引きになる」−−。 榊原前財務官はそのうえで「ドル円相場は当面、円高になるだろうが、近い将来、日本は経済的にも政治的にも、恐らくある種の混乱が起こるだろう。 そのプロセスは恐らく円安だ」と予想する。
当面の動きについては「1ドル=119〜124円とか、118〜123円といったレンジだろう。
今週、再び介入するかどうかが1つのポイントだ。 (政府・日銀は)これまで防衛的な介入しかしてこなかったが、こうした介入ではズルズルとトレンドの方向に動いて行く。 これまで通り防衛的な介入しかしなければ、再び同125円を超すことは当面ないだろう」とみる。
さらに「押し上げ介入をすれば、レンジは若干変わってくるだろうが、国際関係上、押し上げ介入ができるかどうか微妙である。米国、中国、韓国との関係から、できない可能性もかなりある」としている。
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